概要
ゲームのBGMなどでで使われた、ゲーム由来の音楽。クラシックや電子音などの音楽の種類を問わず、ゲーム由来ならばこのジャンルに含める。
歴史
1970年代のアーケードゲーム黎明期時点では記憶領域の制限から、効果音や演出としての極めて短いメロディのみであったが、80年代に突入するとその制限も緩くなり、マシンスペックの上昇から和音を用いることさえ可能となり、本格的なゲーム音楽が登場する。83年には任天堂からファミリーコンピュータが発売され、後に国民的ゲームシリーズとなったスーパーマリオブラザーズ、ドラゴンクエストからは現在でも広く使われるBGMも生まれた。8bitやファミコン音源という言葉に代表される、所謂懐かしゲーム音楽はこの時代である。また、80年代半ばを越えるとアーケードゲームにFM音源を使用できる筐体も登場する。
90年代になると家庭用ゲーム機も世代交代を迎え、任天堂は後継機スーパーファミコンを投入、他社からはセガサターンやPlayStationなどディスクを使用する高性能機も発売される。FM音源やPCMが普及し始め、より複雑な音楽を表現可能になる。容量の増加からオープニングにテーマソングを使用するスタイルも生まれてくる。
90年代後半以後、SCE(ソニー・コンピュータエンタテインメント・現SIEI)のPlayStationシリーズを中心とした次世代機がゲーム市場の覇権を握るようになり、家庭用ゲーム機はアーケードゲームと同等レベルもしくはそれ以上の性能を持つようになる。それにより、マシンスペックや容量の制限の中で良いモノを求められていたBGMは、その制限を取っ払ったより高品質なモノを求められ、ファイナルファンタジーを始めとした本格的なオーケストラ音楽や、ロックなど様々なジャンルが使われるようになる。高品質な音楽が楽しめるようになったことから音楽ゲームも生まれる。
さらに近年では大人たちによる8bitやFM音源を使用したBGMへの回帰が起こっている。また、コンピュータとインターネットの普及からアレンジやリミックス曲が動画共有サイト上にアップロードされたり、メーカー自身がサウンドトラックの復刻、アレンジサウンドトラックの販売を行う他、オーケストラコンサートを開くなどゲームミュージックは今までになく盛り上がっている。