※原作であるUndertaleのネタバレを多く含みます。原作をプレイ後の閲覧を強く推奨します。
昔々、ひとりのマヌケなニンゲンが山から落ちてきました。
すっかり途方に暮れてしまったニンゲンは、偶然にも「親切な」お花と出会いました。
そのニンゲンのタマシイを奪おうとしていた花に……。
だって、この世界は殺るか殺られるかなのですから……。
しかし……。
あのバカなニンゲンは、誰かを殺すことを拒みました。
冷酷な殺人鬼と出会った時でさえ、ニンゲンは優しさを、慈悲の心を見せたのです。
最初、花は困惑しましたが……。
すぐにそれを都合よく利用してやりました。
役立たずなニンゲンの仲間たちからタマシイを集め、その花は神となり……。
時間軸をリセットし始めました。
しかし、何やら失敗してしまったようです。
概要
Inverted Fateとは、Dorked氏の制作したUndertaleの二次派生作品(AU)である。
原作のゲーム画面のスクショ風に物語が展開するが、一部手描き漫画になっている個所もあり、作者自ら手がけたBGMも存在する。
Pルートにおいて主人公がアズリエルに敗北し、アズリエルが時間軸の改変を行った後の地下世界が舞台という設定。
アズリエルは改変を行おうとするが、強すぎるタマシイの力を制御できず、気付いたらふたたびタマシイを失った状態で、遺跡の入口に戻ってきていたのだった。
どうやらその地下世界は、改変を受けた影響で多くの事柄が変化していたようだ。
そこにまた主人公が戻ってきた……。新たな冒険が幕を開ける。
……あらすじはだいだいこのような内容である。
分類としてはUnderswapのような立場入れ替え系のAUと、Horrortaleのような原作の延長線上を描いたAUの複合型と言っていいだろう。
このAUでは、先ほど述べた通り、Underswapのように主要キャラクターの立場が二人ひと組で入れ替わっている。
しかし、立場が入れ替わっているのはトリエルとアズゴア、サンズとパピルス、アンダインとアルフィーの六人のみで、他のキャラクターはそのままである。また、立場は変わっても性格は変わらない。(その点ではStoryshiftと近いかもしれない。)性格がそのままのため、皆入れ替わった先のキャラクターの原作設定とはまた違った設定を持っており、入れ替わらなかったキャラクターたちもその影響で容姿や境遇が変化している。
また、このAUの大きな特徴のひとつとして、なんとフリスクが普通にしゃべる。
他の登場人物たちとの掛け合いは一見の価値あり。
登場人物
イビト山の穴から落ちてきたニンゲンの子供。
いせき編では原作と同じ容姿だが、話の進行に合わせて服を着替えている。(たとえばスノーフル編ではアズゴアにプレゼントされた冬服を身に着ける)
このAUにはプレイヤーがいないという設定があるためか、普通にしゃべることができ、ジョークを飛ばしたり登場人物をナンパしたりもしている。
少々生意気な一面もあるが、根は心優しい性格。
原作同様、「ケツイ」の力を持ち、セーブ・ロードも行える。この力を駆使して冒険に臨む。
改変前の世界もぼんやりと覚えているようだ。
時間軸の改変を行うが、再びタマシイを持たない花の姿に戻ってしまった。
容姿に大きな変化はない。
改変を行う前の世界のことは覚えているが、改変後の世界については何もわからないようだ。
しかし、フリスクに対し「地下世界のことはなんでも知っている」と豪語しており、戦闘システムやセーブ・ロードについて教えてくれる。
今回は落ちてきたフリスクに優しく接し、冒険にもついてきて手助けをしてくれるが、それもどうやら良からぬことを考えているかららしい……。
最初に地下に落ちてきたニンゲン。このAUではナレーターの役割を演じる。
幽霊のような姿で現れることはなく、フリスクの頭の中に声だけが聞こえる状態。
非常にうぬぼれていて口も悪いが、冒険するにつれて徐々にフリスクと打ち解けていく。
フラウィ同様改変前の世界を覚えていて、彼の正体を知っているため葛藤している。
フリスクが遺跡で出会うお化け。引っ込み思案なのは相変わらずだが、原作と異なりメタトンの正体を普通に知っていて、共演することもある。また、アズゴアの励ましもあってか幸せな生活を送っているようだ。
フリスクとは早い段階で仲良くなる。地下世界のニンゲンに対する否定的な雰囲気は好きではないらしい。
トリエルと立場が入れ替わった。紫色のローブに身を包んでいる。
遺跡の管理者。ガーデニングと紅茶が好きなのは相変わらずで、遺跡の中を花でいっぱいにしている。フリスクに作ってくれるのも「ゴールデンフラワージャスミンティー」という、二つのフレーバーをブレンドした紅茶である。
遺跡で暮らしているモンスターたちやナプスタブルークとの仲も良好で、よくお茶会を開いている。
原作のトリエルとは異なり、自由にフリスクを探検させてくれるが、やはりとある理由があって遺跡を発とうとするフリスクを止めようとする。その真意は……?
また、遺跡を出た後も普通に電話で会話できる。
サンズと立場が入れ替わった。職業は科学者で、様々な発明品を生み出している。容姿も科学者らしく白衣を着ていて、額にはゴーグルをつけている。
自称科学の天才でパズルマスター。サンズの弟。(あくまで立場が入れ替わるだけなので、年齢はそのままである)
なんとパーティメンバーとしてフリスクの冒険に同行する。防御魔法・補助魔法の使い手で、フリスクの戦闘をサポートする。
アンダインとは友人で科学者仲間。アズゴアとも仲が良く、何があってもフリスクを守ると約束している。
しかし、原作と比較して、モンスターたちのニンゲンに対する憎しみが深いため、地下世界を敵に回してしまう可能性があり、おまけにフラウィの悪だくみに乗せられてしまっているようだ。
パピルスと立場が入れ替わった。普段は半袖の白いシャツの上に青いベストを羽織り、首にはマフラーを巻いた軽快な服装をしているが、金色の鎧も持っていて、任務の時には身に着ける。
ロイヤルガードの副リーダーで、スノーフルのイヌ部隊のまとめ役でもある。パピルスの兄。
性格は相変わらず怠け者のジョーク好きだが、アルフィーと一緒に過ごすことが増えた影響でアニメも嗜むようだ。
昔は科学者だったようだが、あるとき辞めてロイヤルガードに入隊した。その理由はだれも知らない。
最初はフリスクのことを信用できずにいたようだが……?
アンダインと立場が入れ替わった。ロイヤルガードのリーダー。
ボウガンや雷魔法を用いた遠距離攻撃を得意とする。
根は原作と変わらない性格だが、兜に仕込んだボイスモジュレーターでこれを隠しているようだ。
ニンゲンに興味を持ち、アニメ好きなのも相変わらず。ロイヤルガードに入隊したのもアニメやニンゲンにあこがれていたからである。しかし、過去に起こったとある出来事からそれを隠しているようだ。
アルフィーと立場が入れ替わった。王室直属の科学者で、パピルス同様白衣を着ている。原作では眼帯をしてた左目には機械が埋め込まれているようだ。
地下世界が教育重視の政策をとっていたため、科学者を目指し、今の地位を得た。
ウォーターフェルに流れ着くアニメを見た影響でアニメにあこがれている。ニンゲンに対する否定的な感情があるものの、アニメの影響で原作ほど厳しいものではない。
……にもかかわらず、フリスクのタマシイを奪おうと立ちはだかり、旅における大きな脅威となる。
「あるもの」を見つけ、それに激怒したアンダインが取った行動が、トリエルの隠遁につながり、地下世界のニンゲンに対する憎しみが強くなったようだ。
正体はお化けだが、夢の実現のためにアンダインにロボットの身体を作ってもらった。ボディの設計者が変わっているため、箱型形態も少年漫画に影響されたかのような派手な姿になっている。
原作同様、テレビスターであるが、番組はアクション・アニメをテーマにする傾向がある。Mettflixというストリーミングサイトもある。
ナプスタブルークとの仲は良好。対ニンゲン用の装備もあるが、ニンゲンのことは好き。
ある理由からそれを隠しているが、やはり苦しいと感じているようだ。
地下世界の女王。青いマントと銀の冠を身に着けている。
アズゴアがニンゲンに対して宣戦布告したときにはこれに反対し、民衆を落ち着かせるため力を尽くした。また、教育を重視した政策を行った。
アンダインの行動によって精神的に参ってしまったらしく、城に引きこもったまましばらく姿を見せていない。最近はサンズ、アルフィー、パピルスだけが彼女と話した。
ただ全てを終わらせたいと願っている。
関連イラスト
Inverted Fateに関するイラストを紹介してください。