ウルトラエース
うるとらえーす
ウルトラA(ウルトラエース)
ウルトラマンA(ウルトラマンエース)の初期タイトル、およびその主役ヒーロー名。
円谷プロは「帰ってきたウルトラマン」に続く次なるウルトラマンのタイトルとして「ウルトラA」のタイトルを用意。初期案のデザインを含めて、少年誌にてそのタイトルを発表した。
ところが、玩具メーカーのマルサン商店より「怪傑透明ウルトラエース」というソフトビニール人形が既に発売されており、商標の問題を考慮してタイトルを「ウルトラマンA」に変更した。
これまでウルトラヒーローは必ずしも「マン」を付ける定義は無かったが、この一件以降より「ウルトラマン~」というタイトルが慣例化していくことになる。
タイトル変更前に、既に主題歌も「ウルトラA」としてレコーディングがされており、テレビでの歌詞がレコードの歌詞と異なるのはこの名残である。
この没曲はウルトラマンの「主題歌・挿入歌大全集」などに収録されている。
なお、デザインの変更に関してはよくあることなので、この商標問題とは無関係であろうと思われる。
怪傑透明ウルトラエース
マルサン商店オリジナルの怪獣シリーズ(商品には「マルサンのウルトラ怪獣シリーズ」と明記)として「ウルトラサターン」と共にそのヒーローの人形として発売された。
『マルサン怪獣新聞』の説明書きによると、
ドイツの科学者アインベック博士が実験中、誤ってアルファー液を体中に浴びたために変身したヒーローで、マントは広げるとマッハ3で飛べ、頭から被ると透明になれるのだという。
体色は赤・ピンク・青の三色のバリエーションが確認されており、体色以外の部分に色の違いはみとめられない。
大型のソフビも存在し、身体のデザインこそあまり変わらないが何故か顔面の造形は大違いで、目元がどう見てもウルトラセブンである。
上記のように「帰ってきたウルトラマン」の続編タイトル発表以前の発売であったことから、「ウルトラマンA」のタイトル変更につながった商品でもある。
勘違いしてはいけないが、マルサン側が円谷プロにクレームを入れたわけではない。あくまでも円谷サイドが自主的に変更に及んだものである。
マルサンはそれまで「ウルトラQ」や「ウルトラマン」の版権を取得してその怪獣やメカの玩具化を行っており、「ウルトラマンA」に関しても同様に製品化していることから、両社の関係が悪化したということもまた無い。