概要
英名はCamel spider;Wind scorpionだが、蜘蛛や蠍から独自に分類されたクモ綱動物で、1100種以上が知られる。
一般的に目にするヒヨケムシは、全身がクリーム色で、短めの体毛が生えている。
また、8本足であるが、前方の触肢(昆虫の触角にあたる)が発達しているため、ぱっと見ると10本足に見える。
そして中でも特に目に付くのが、その最大の特徴とも言えるくちばしのような顎(鋏角)だろう。
その奇妙な姿から、日本ではウデムシやサソリモドキと並んで「世界三大奇虫」と呼ばれる。
一時期、巨大ヒヨケムシの画像がネットに出回ったことで一躍有名になって、それから「人喰い」や「猛毒クモ」など様々なデマがネットで広く流された。
屈強な兵士が宿舎内でこれと遭遇し、悲鳴を上げて逃げるという微笑ましい?映像が見られることも。
生態
食性は肉食で、ほとんどの種類は乾燥地帯に住む。
毒は持たないが、苛酷な環境に適した獰猛さを持っており、脚が非常に速く、昆虫の他にも小型の脊椎動物も襲って食らうこともある。
人間を自発的に襲うことはしないが、活発な捕食者であるため、下手に手を出すと防衛行動として噛まれる危険性があるため、注意すべし。
また、ヒヨケムシに関する研究は非常に少なく、その生態は今も多くの謎に包まていれる。
稀にペットとして流通するが、不明点の多い生態からか、長期間の飼育が大変困難であり、1年ほどで死んでしまうことが多い。