『花とレフィの冒険』とは講談社から発行された小説である。
作品解説
正式タイトルは『物語 Go!プリンセスプリキュア 花とレフィの冒険』。タイトルから見て分かるとおり、『Go!プリンセスプリキュア』の劇場版作品の中の一編である『プリキュアとレフィのワンダーナイト!』のその後を描いた物語となる。
TV本編から見た時系列としては最終回よりも後なのは確かなようだが、どれくらいの時間がたった後なのかについては描写は曖昧。TV本編の最終回から見ると多少の違和感ある描写もあり、TV販とはパラレルとして考えた方がいいところもある。
そもそもこの小説はあくまで園ノ宮花とレフィという2人の少女を主人公にする物語であり、TV本編の主役であったプリンセスプリキュアの4人はあくまでゲスト的な扱いなため、そこは留意されたい。
この作品はこれまで講談社キャラクター文庫から発行されたプリキュア小説作品とは異なり、講談社KK文庫と呼ばれる児童文学レーベルから出されている(青い鳥文庫のメディアミックス展開用と考えればわかりやすい。文庫となっているが新書のレーベルである)。
キャラクター文庫がいわゆるライトノベルのレーベルなのに対し、KK文庫は少女小説の色が濃いレーベルなため、これまでのプリキュア小説作品が「男性の大きなお友達」向けだったのに対し、KK文庫版では「プリキュアを卒業したくらいの女子小学生」をターゲットとした内容となっている。なお、翌年の魔法つかいプリキュア!のノベライズもKK文庫にシフトしている。
著者は同じ劇場版作品の別編である『パンプキン王国のたからもの』の脚本を書いた秋之桜子。彼女にとっては初の小説作品となる。そもそものきっかけが、彼女の主人の友人が講談社の社員で、ある日「僕の友人の奥さんがプリキュアの映画の脚本を書いた、って事を話したらKK文庫の人が会いたい」と告げた事による。KK文庫の担当編集者はプリンセスプリキュアのノベライズを考えており、以前秋之が脚本を手がけた舞台も見ていたこともあり、この話を聞いて秋之に依頼しようと考えたという。
表紙イラストは『ワンダーナイト』の監督である宮本浩史自らが担当。Twitter上でそれとなくほのめかしていたが、実はこの作品のことだったと言える。時期的に考えれば『映画プリキュアドリームスターズ!』など他の作品と平行しながらイラストを描いたことになる。
実はこの作品の発行が判明したのは2017年の1月末にamazonに商品登録されたのがきっかけ。突然の判明にファンは驚きを隠せなかったどころか、テレビシリーズのシリーズディレクターの田中裕太も初めて知ったようである。最も秋之の発言から映画公開時期である2015年秋ぐらいからは企画は進行していたようなので、それなりに伝わっていてもおかしくないと思うのであるが、真相は不明である。
あらすじ
小学生の花はプリンセスプリキュアの物語が好きな女の子。ハロウィンの日に春屋に行くと看板娘のはるかが突然目の前から姿を消してしまう。おばあちゃまと共にはるかを探していると、突然光に包まれて、気づけばパンプキングダムと呼ばれる異世界に。そして目の前にはプリキュア達がいて……?
登場人物