概説
仏教において死者はこのようにして寝かせる。これは釈迦が入滅(死亡)した際に、北の方角に頭を向けて横になったからだと言われているが、これは大乗仏教による後付の解釈である。
一般に北枕は死を連想させて縁起が悪いとされ、生きている人は北枕を避ける。本来仏教とは関連のない神社神道においても死者は枕を北にする。
過去には中国でも北枕の風習があったが、これは仏教とは関連がない。食中毒などで急死した人を北枕に寝かせることで生き返った事が何度かあったからだという。
また風水学の流派によっては、北枕は「絶大な運気を呼び込む寝方」と説くところもある。
中国の伝承において、北は北斗七星という強力な星があり、そして四神でも最もパワーのある玄武が守護する方角だったりと、霊的なエネルギーに溢れた方角であり、縁起が悪いどころか大変縁起のいい方角だったりする。