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711系の編集履歴

2018-09-28 23:30:27 バージョン

711系

ななひゃくじゅういちけい

国鉄が1967年(昭和42年)に設計・開発した、日本初の量産交流近郊形電車。

概要

函館本線の電化と同時に必要となる交流専用の電車が必要であるため、開発された車両である。車体構造は455系などをベースとし2扉で耐雪・耐寒構造になっている。千歳線室蘭本線の電化が完了すると両線にも投入される。一時期は急行「かむい」にも起用された

機器の特色

既存の国鉄の電車は新幹線以外全て直流電車の構造が基本であり、また新幹線も当時はまだ0系(タップ制御)しか営業車両がない時代である。サイリスタ制御による交流専用電車というだけでも特徴ではあるが、主要機器を北海道の気候に適合させたことが最大の特徴である。

北海道の雪は非常に粒子の細かいパウダースノーで、本州以南の雪と異なり負圧部があるとそこから簡単に吹き込んでしまう。

日本の電車に多い自己通風形モーターのファンはモーター内の空気を掻き出すものなので、当然ながらそれらの内部は陰圧状態であり、ダクト以外の僅かな開口部からも粉雪が入ってしまう。それが溶けると、内部でショートなど深刻な故障の原因となる。

定山渓鉄道や市電など、北海道内でこれまでも電車がないわけではなかったが、国鉄のような長距離・高速運転をするものではなかったため、711系にはそれらとは全く異なる対応が必要とされた。


711系ではモーターは電気機関車同様の強制通風式で内部が陽圧とされ、隙間があっても風が外へ吹き出す構造に改められた。これにより電気回路の露出したモーター筐体内に粉雪が入ることを防いでいる。このファンの回転数・回転速度は列車の速度と無関係なため、非常に車外・車内とも騒音の少ない車両となっている。


後年

乗客が増えると2扉・クロスシート構造と加速度の低さが災いし、ラッシュ時の乗降時間が長引き遅延を発生させる原因となった。民営化後投入された721系731系ほかは3扉となっている。


2015年3月に引退し形式消滅となった。一部の編成で先頭車のみ3扉化改造をしたり、編成全体で冷房化改造をするものがあった。但し3扉改造をしたものは車体に後付で開口部を開けたものであり、冷房の重量まで負担させる余裕はないものと判断され、冷房+3ドアという車両はない。


関連タグ

国鉄 JR北海道 781系

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