「彼女を…頼む。これ以上…苦しませないで…」
声:松田悟志
概要
カニの特質を備えたオルフェノク。
警察のオルフェノク研究所による人体実験の結果、左半身の機械化を余儀なくされている。左腕は生身の身体の約5倍の力を秘め、自動車を簡単に握り潰し、音波や電波の感知によって相手の居場所を探知する能力に優れている。
特に出番や登場話数が多いわけではないが、その活躍もあって視聴者に(いい意味で)大きな印象を残したオルフェノクである。
活躍
警察によって確保され人体実験を行われ、人間の姿に戻れなくなっているが人間としての心は捨てていない。(そのため人間時の姿は登場していない)
自分と同じように実験台にされていた長田結花を救いだし、駆けつけた木場勇治と乾巧に彼女のことを託して自身は人間の目から隠れるために何処かへと去って行った。
巧「あんた…助けてくれたのか」
しかし、逃亡しているところを偶然菊池啓太郎に目撃されてしまい、悪いオルフェノクと勘違いされてカイザとデルタの攻撃を受けてしまう。なんとか駆けつけた巧に守られたが、警察の実験と2人の攻撃によって身体は既に限界を迎えており、再び逃亡している途中に静かに灰化した。
このように登場時間は少ないものの心優しい人物であることが分かり、ドルフィンオルフェノクと同様に「木場や巧達以外にも人間の心を捨てていないオルフェノクがいる」ということを視聴者に印象づけた(といっても物語は既に終盤だったが)。
余談
- 声を演じているのは前作『仮面ライダー龍騎』の秋山蓮役でお馴染みの松田悟志である。クレジットでは「友情出演」となっている。しかしモチーフが前作での因縁のあるカニというのは何とも皮肉なものであった。
- 事情を知らなかったとはいえ、彼を悪いオルフェノクと勘違いして草加と三原に連絡してしまった啓太郎が多くの視聴者からの怒りを買ったのは言うまでもない。しかも、彼はその直前に啓太郎の意中の人である結花を助けだしているのだから尚更酷い話である。
- ヒロインを救い出し自身は倒れるという所から元ネタはキカイダーに登場したカブトガニエンジと思われる。モチーフ的にはキメンガニレッドが近いが。しかし、どちらかと言えば半身が機械になっている為キカイダーに似る。