「わが はかいの かみ シドーよ!
いまここに いけにえを ささぐ!
ぐふっ!」
概要
ハーゴンが命を投げ出してまで召喚した破壊の神。
名の由来は「死導」=死を導く。
戦闘になる瞬間まで完全にその存在を伏せられているが、FC版ではパッケージに大きく描かれている。 ここまで主張の強いラスボスはVIのデスタムーアまで出てこない。
図体が大きいのでファミコン版では羽がステータス窓を覆い非常に見えにくい。
能力
ステータスが全て最高値で、特にその守備力255(はぐれメタルと同値)は脅威。
攻撃呪文も全く効かないので、ルカナンで守備力を下げないととてもやってられないだろう。
攻撃方法は通常攻撃(眠りの追加効果つき)に激しい炎と非常にえげつない。
加えてボス敵としてはある意味タブーであるベホマを使う(※)
ドラクエ9でも、あるレベルへ達するとベホマを使うようになるが、完全回復するわけではない。
(※)FC版では容量の関係からHPの数値を255以上に設定できなかった為、苦肉の策として使う。しかし上記の様にその他の行動が少ないためにベホマを引き当てる可能性が高く(判断力が低い為、HPが減っていない時でも使用する)結果的にユーザーに強烈な印象を残すこととなった。
リメイクでは行動が変化し、2回攻撃をするようになり、通常攻撃から眠りの追加効果が削除、そしてベホマを使用しなくなった代わりにスクルトとルカナンを使用するようになった。
さらに激しい炎の威力がなぜかリメイクされるたびに強化されている。
FC版…49~91
SFC版…90~110
スマホ版…100~120
ステータスは攻撃力230、守備力240と地味に低下している(ルカナンとスクルトを追加したため)
しかし、HPは1750と実に7倍近くまで上昇。HP満タンでもベホマという無駄行動は行わなくなったため、回復をしないから楽になったなんてことはない。
ちなみに、シドーとの戦いのBGMは『キャラバンハート』の隠しボス・ギスヴァーグとの戦いにも使われている。
DQMシリーズ
ラスボスであるため、初代から皆勤で出演(ハーゴンは登場しなかった作品がある)。
モンスターズ1・2
ジャミラスとローズバトラーという地味にめんどくさい組み合わせで誕生(特にモンスターズ1ではローズバトラーの為に魔王系を1体別に素材にしないといけない)。
シドー自体も耐性・能力の伸び共に高水準であるが、ゾーマからさらにデスタムーア、ダークドレアムといったモンスターを産み出すためには配合素材にしないといけない。
1ではクリア後の「はかいのとびら」の真の主として登場。
「はかいのとびら」は一度目はハーゴンが主なのだが、ハーゴン撃破後に再度最下層まで行くとシドーが待ち受けている(シドーを倒さなければクリアした扱いにされない)。
2ではジェノシドーというねつ造進化形態が登場したが、ジョーカーシリーズからは登場しなくなった。しかしリメイクの「イルルカ」で久しぶりに登場する。
ジョーカーシリーズ
何故か2プロフェッショナルに至るまでずっとランクS。あろう事かハーゴンと同じ。
仮にもラスボスなのにSSランクじゃないのはコイツだけであった。
スキルも一貫して「HP回復」となっており、シドー自身の能力も呪文寄り。ある意味わかってるけど何か違う。ジョーカー3でようやくSSランクに。
2からはメガボディの2枠モンスターであり、これは後述のリメイク作品でも同様。
3では後述のイルルカまでの活躍から一転、麻痺が半減止まりかつ本作でも重要なハック体制が皆無という弱点を抱えてしまう。スキルなりでフォローすればなんとかなるが。
テリワン3D
やっぱりSランク。ジョーカー2までは2枠の能力の高さが生かしきれず、スキルのせいもあってネタモンスター扱いを受けることもあったが、今作で2枠および複数回行動のモンスター全体が調整を受けた。
その結果、シドーは
・AI2回行動という行動回数の安定さ
・2枠の中でも高いHPで耐久性が高く、2枠なので各種耐性も素で高いものが多い
・素早さが低く行動が最後になりがち、つまりターンの最後に蘇生や回復を行える
・特性「回復のコツ」がある貴重な2枠
以上のことから非常に高水準の回復役として評価される。
事実、公式大会では優勝者が使用しており、決勝大会でもそのポテンシャルを発揮し勝利している。
イルルカ
やっぱりry
特性入れ替えが追加されたことにより3枠化も可能になった。
前作同様に安定した回復役として対戦では広く使用されていた。
DQライバルズ
ドラゴンクエストライバルズでは、レジェンドレアの共通ユニットとして参戦した。
登場時のBGMは「死を賭して」。
9MPという重量コスト、5/5というそれなりのステータスに加え、召喚時に自身を除く全てのユニットに4ダメージを与えるという能力を持つ。
破壊神という設定を活かした豪快な能力であり、半端なステータスのユニットばかり並んでいた場合シドー1枚で盤面をひっくり返すことができる。ただし全体ダメージは味方のユニットにも被害が及ぶ点には注意が必要。
余談
『ロトの紋章』の続編『紋章を継ぐ者達へ』で、まさかのサプライズ出演を果たしている。竜王の城の深淵、かつて大魔王ゾーマと勇者アレスが戦ったその場所に現れ、アロスを幻惑して闇に落とそうと画策。しかしアロスには通じず、そのまま力尽くでアロスを滅しようとしたが返り討ちに遭い、再来を予言しながら何処かへと消え去った。実は前作の魔王軍の通信用の呪物がシドーを象った魔像であり、アロスを襲ったときも魔像を特異点にして姿を現した。
ちなみに悪く言えばアロスの噛ませ犬的な登場であり、2の主人公たちを結果的にディスっているのでは、と批判意見も多かった。のちに作者の藤原カムイは「この時のシドーは未熟な邪神でしかなく力は全然弱い状態だった」とフォローしている。