バンコラン
ばんこらん
人物像
本名ジャック・バルバロッサ・バンコラン。イギリス秘密情報部(MI6)の殺人許可証を持つ(いわゆるダブルオー要員)凄腕エージェント。階級は少佐。
「ジャック」は父が付けた名。
幼少時代、母親に借金のカタとして身売りされた時のことで女性不信になった。これ以後、母親が付けたミドルネームを決して使わずジャック・バンコランと名乗っている。
容姿は長身と黒の長髪、そして天然のアイシャドウがトレードマーク。かなりの現実主義者で、心霊現象やオカルトの類は一切信じない。作中ではそういった現象にしばしば遭遇するが、信じないながらも様々な手段で乗り切っている。
女性には基本一切興味がなく、「美少年キラー」の異名をとる同性愛者。ちなみにバンコランの一族はほとんど同性愛者であり、女性に比較的抵抗の少ない者や数少ない異性愛者が子孫をつないできた。彼の父は一族では珍しい異性愛者。
敵対する美少年を籠絡して戦意を失くさせることも多いが、特にかつて国際ダイヤモンド輸出機構からの刺客であったマライヒとは生涯の伴侶として同棲している(のちに何故か子供が誕生)。しかし浮気癖があり、たびたびマライヒを悩ませている。さらには2人の知己の間柄であるパタリロが巻き込まれることも多く、しかもこの浮気癖を矯正しようとするとなんらかの弊害が発生するため結局元の木阿弥になる。この為パタリロも「色魔」「節操なし」と断言している。
なお例外として、パタリロの母エトランジュには何かしら思うところがあるようである。
特殊能力として『眼力』を持っており、バンコランに視線を向けられた者は彼に強く惹き付けられる。通常は10~20代の男性に強く作用するが、強めれば誰にでも作用する。しかし本人は前述のとおり現実主義者なので、この能力を単なる色目程度にしか思っていない。この眼力はバンコラン一族の男性が代々持っている能力である。また、バンコラン菌なる細菌の保菌者で、彼が出入りした場所では同性愛者が急増する。この菌は美青年にしか効果がない。主な被害者はタマネギ部隊であり、部隊のほぼ全員が同性愛者になった原因の一つである。
パタリロとの関係
マリネラ国王であるパタリロ・ド・マリネール8世とは王子時代に警護を担当して以来の腐れ縁。縁を切りたいとは思っているが、能力は認めている。互いに行動パターンを理解しており、利用することも多い。
ちなみに、バンコラン一族の眼力が効かない唯一の一族がパタリロの一族である。
(ラシャーヌは眼球の神経速度を遅くするというパタリロ並みに人並み外れた能力で対抗し、当初バンコランを自信喪失させかけていたが、効かないわけではなく、マトモに見てしまったときは本人の惚れやすい性格も相まってこれ以上なく効いてしまった)
射撃能力
スパイ、エージェントという立場上、拳銃とは縁が切れない関係である。が、一方でその職種故に派手なガンアクションというものを年中やるわけでもない。
愛銃はワルサーPPK。
その射撃能力だが、おそらくあののび太を超える。早撃ちに関しては特別に数字が出ていないものの、振り上げられた山刀の1点に1弾倉分(9発)を一瞬にして打ち込んでへし折ったことがある。
ここまでならのび太も似たようなことをやったことがあるが、のび太の精密射撃が基本的にブローバック機構がない銃(リボルバー、もしくはショックガンなど光線銃の類)なのに対し、バンコランはブローバックによる衝動の大きいオートマチック銃でやってしまうのである。
超能力である眼力、パタリロと付き合える精神力などが注目されがちな彼だが、射撃に関してあの野比のび太No.1説に疑問符をつける唯一の人物である。