概要
他国の王室と違って、王朝という一族の区別がなく、天皇と皇族には姓もない(宮号は姓ではない)。皇族が皇族の身分から外れる時には新たに姓が与えられる。皇室はマスメディアなどで「天皇家」とも誤って呼ばれるが、「天皇家」の名で皇室の中の内廷を指すこともある。
そもそも、「○○家」という様に呼ばれる家の持つ姓は、皇室より与えられるものであって、与える側の皇室は上述の通り、王朝交代がなかったために姓・苗字がないのである。ただ単に皇室と言われてもわかりにくいので「天皇家」と称されている。
また日本における皇室の存在を制度とみなした言葉に「天皇制」がある。これはもともとは大日本帝国時代は「天皇が頂点に立って国を治める体制」を国体と称していたのだが、ただの政治体制を国体と呼ぶなんでおかしいと反感を抱いていた者たちが使い出した言葉であるのだが、当時の日本の政体を言うなら立憲君主制であって天皇制ではない。
しかし第二次世界大戦による敗戦で、天皇は連合国軍最高司令官総司令部の下におかれたので国体の前提条件が崩壊し、新しく試行された日本国憲法では天皇は君主ではなく国民統合の象徴であるとされたので、立憲君主制と公式に称するわけにもいかなくなった。なので限りなく軍隊に近いけど軍隊ではないとされる自衛隊のように、君主制ではなく天皇制であるとお茶を濁す形でこのややこしい問題を解決している。
皇室の構成(平成30年現在)
- 内廷・東宮家
天皇陛下、皇后美智子陛下、皇太子徳仁親王殿下、皇太子妃雅子殿下、敬宮愛子内親王殿下
- 秋篠宮家
秋篠宮文仁親王殿下、秋篠宮文仁親王妃紀子殿下、眞子内親王殿下、佳子内親王殿下、悠仁親王殿下
- 常陸宮家
常陸宮正仁親王殿下、常陸宮正仁親王妃華子殿下
- 三笠宮家
三笠宮崇仁親王妃百合子殿下、寛仁親王妃信子殿下、彬子女王殿下、瑶子女王殿下
- 高円宮家
高円宮憲仁親王妃久子殿下、承子女王殿下