概要
正式名称は『幽遊白書 冥界死闘篇 炎の絆』。
1994年4月9日公開で、前作とは変わって東宝が配給。監督は飯島正勝が担当。劇場版第1作と比べ話もシリアスで「闇宇宙」とかいう原作ではまず出てこないワードが飛び出すなどスケールがでかい。
時系列は暗黒武術会終了後、魔界の扉編より少し前かと思われる。
本作では霊界とは別に存在する冥界がカギとなっており、ラスボスである耶雲は…というか冥界玉は作中最強なのではないかとするファンもいる。
VHSこそあれ、DVDは長らく未発売だったが2018年のBlu-rayボックスに収録された。
世界観
原作では人間界を管理する霊界(いわば天国と地獄)があり、それとは別に魔界が存在するが、冥界は魔界を管理する霊界である。
冥界はかつて人間界を手中に収めようとして、隣接する霊界に戦争を吹っ掛けた。しかし数千年の昔に霊界は冥界軍を退け、冥界そのものを滅ぼしてしまった。そして冥界人たちは闇宇宙という別の宇宙に追放されたのである。
冥界の核となるのが冥界玉という宝玉で、冥界の王である耶雲はこの力を奪うことでその圧倒的なパワーを手にしていた。冥界玉そのものを手にすれば、世界そのものを改変する事も出来るという。明らかに幽白ワールドのアイテムじゃないよねこれ。
あらすじ
霊界で続く異常な豪雨は、ついに三途の川の氾濫を巻き起こした。ぼたんはコエンマから「冥界玉」を受け取り人間界に急ぐが、皿屋敷中の屋上で気を失ってしまう。幽助と桑原はぼたんの呟くうわ言を聞いて重根神社へと向かい、額に十字傷を持つ妖怪たちに襲われていた少女・ひなげしを助けた。
幽助たちはぼたんを幻海の元へ運び介抱するが、そこに駆け付けた蔵馬から衝撃の事実が伝えられる。
「霊界は、無くなっていたよ」
数千年前に霊界に侵攻した冥界が復活し、霊界を水で覆い封じ込めてしまったのだ。霊界を元通りにするには、人間界に存在する5つの霊鬼門を開けるしかない。そしてその場所を知る唯一の存在がひなげしであった。
一行は霊気門を解放しようとするも、霊気門の力すらも手中に収めんとする冥界王・耶雲とその部下三獄神の魔の手が迫る。
本作オリジナルの登場人物
人間界
CV:横山智佐
メイン画像右。もとは霊界の住人だったが、コエンマの秘書だった頃に失態を犯して人間界の重根神社の巫女として下積みを積んでいた。ぼたんの幼馴染。
魔界
黒鵺(くろぬえ)
CV:大塚芳忠
イケメン。蔵馬の元相棒であったことからやたら人気が高い。この記事より早く個別項目が立項されていた。
が、本作では(本物の黒鵺は)回想シーンしか出てこない。
冥界
耶雲(やくも)
CV:鈴置洋孝
冥界王で本作のラスボス。
頼光(らいごう)
CV:福田信昭
冥界三獄神最強の男。邪眼を持つスキンヘッドの大男。
魔舎裏(まじゃり)
声:三ツ矢雄二
冥界三獄神の一人。中性的な美形。相手の技をコピーできる。
傀麒(かいき)
CV:小関一
冥界三獄神の一人。邪映鎌の使い手。
幻術で相手を苦しめる卑劣漢。
瑞輪兄弟
耶雲の手下。片腕が刃になっている兄弟の冥界鬼。夜のビル街で飛影と戦うも敗死。
冥界鬼
耶雲に操られる妖怪。額に十字傷があるのが特徴。