私は自分さえ良ければそれでいい
CV:白石涼子
概要
蜘蛛鬼である累の姉。
一見すると可憐な少女の姿の鬼で、悲しげな表情で父蜘蛛に折檻される母蜘蛛の姿を見つめていたり、累に痛めつけられて涙を流す様子から、読者からは「彼女もまた累に支配された哀れな犠牲者」だと思われていた。
しかしその本性は、蜘蛛一家の中で最も狡猾で卑劣。「他の馬鹿どもがどうなろうと、自分さえよければいい」という、極悪な利己主義者である。
今まで累の『家族』を演じさせられてきた鬼のうち、累の命令に従わない者・上手く演じられない者は切り刻まれたり、日光で焼き殺されるなどで処分されたが、彼女は累の機嫌を損ねず上手に『姉』を演じる事で命を長らえ、その代価として与えられた能力により、多くの人間を食らい続けてきたのだった。
母蜘蛛と兄蜘蛛が倒され、動揺して元の顔に戻りかけた事で累に仕置きを受け、鬼殺隊の生き残りを始末するよう命じられ、村田を血鬼術『溶解の繭』で捕らえたところを、胡蝶しのぶに見咎められる。
しのぶのただならぬ圧迫感に危険を感じた彼女は、何とか言いくるめて逃れようとするが、小手先の弁明が通用する相手ではなかった。「今まで殺したのは五人」という嘘も、「少なくとも八十人は喰っている」と看破され、その償いとして「苛烈な拷問に耐え抜ければ許す」と言われて逆上した彼女はしのぶに襲いかかったが、蟲の呼吸『蝶ノ舞・戯れ』によって藤の花の毒を打ち込まれて絶命した。