概要
CV:豊嶋真千子
“東の海”シモツキ村の剣道道場「一心道場」の師範、コウシロウの一人娘で、同道場に通っていたロロノア・ゾロの幼馴染。現在までゾロが帯刀し続けている大業物『和道一文字』の元の持ち主でもあった。
ボーイッシュな短髪の黒髪が特徴の少女。ゾロより少し年上で、0巻(ルフィが生まれる3年前の物語)を見る限りエースやサボと同世代らしい。
女性でありながら「世界一の剣豪」になることを夢見ており、当時から大人の門下生たちに負け知らずだったゾロでも唯一勝つことが出来ないほどの剣才の持ち主であった。これまでゾロと2000回勝負をしたが、いずれも勝利を収め続け、ゾロが最後の勝負として挑んだ真剣による2001回目の勝負においても、当時二刀流を主流としていたゾロをまたたく間に撃ち倒し勝利した。
しかし、こうした戦いの中でゾロの成長を感じ取っていた彼女は、逆に「女」であるために成長が乏しい自身に対してコンプレックスを感じていた。ゾロとの真剣勝負の後、こうした胸の内を涙ながらに明かしたくいなであったが、これまで彼女を目標に努力を続けてきたゾロは、弱気になる彼女を叱咤激励すると、「どちらが早く世界一の剣豪になるか競争する」という新たな勝負を持ちかけられ、くいなもその言葉に励まされ“約束”を交わした。
しかし、その翌日の朝、くいなは自宅の階段から転落し死亡してしまう。
彼女の幕切れに深く悲嘆したゾロは彼女の果たせなかった夢を背負い、彼女の愛刀「和道一文字」を形見として譲り受け、「天国にいるくいなまで名前が届くような世界一の剣豪」を目指すことを決意した。
その後
ローグタウン篇にて、くいなにそっくりな海軍本部の女性仕官たしぎが登場している。瓜二つな容貌もさることながら、一振りの刀を武器に戦う女性剣士であること、(表向きの性格こそ異なるものの)女であることにコンプレックスを抱えていることなど共通点が多い。ゾロもはじめ、町でお互いの立場も知らず出会った際にはそのあまりにも酷似した顔立ちに内心驚き、別れてからも暫く動揺し続けていた。
(TVアニメ版では、彼女の眼鏡を拾ってあげた際に、驚きのあまり眼鏡を握りつぶしてしまい、その代償として海軍本部の駐在所を掃除する羽目になるという一幕もあった。)
敵味方となってからは、初戦においてゾロが命をとろうとしなかったことにたしぎから「自分が女だから手を抜いている」と難癖を付けられたことを機に、ゾロのほうも「何から何までくいなにそっくり」だとして因縁をつけ、以降は顔を見るたびに彼女を「パクリ女」呼ばわりしている。
(この渾名は愛刀家であるたしぎが、捕縛した敵から名刀を回収している行為にもかけられている。)
余談だが、「くいな」も「たしぎ」も飛べない鳥の名前が由来である。