「武器を棄てろ、さもなくば子供達は殺す」
声/演:阿部雅彦
登場話:第7話「悲しき宇宙獣士!」
概要
大星団ゴズマの宇宙獣士にして、星王バズーに滅ぼされつつあるアトランタ星の出身。緑の背に黄色い腹をした軟体動物チックな見た目が特徴的で、戦闘時にはイラストのように腕から棘、胸から触手を生やして襲い掛かり、両腕で挟み込んで電撃を流す戦法を得意とする。チェンジマンのアースフォースに相当する「アトランタフォース」の使い手で、おそらくその力で数々の星を単身で滅ぼしてきた実力者。(バズー曰く「ゴズマ一の宇宙獣士」)
その正体は地球人に酷似した容姿のアトランタ星人・タローであり、首には太陽を模った首飾りをかけ、銀色全身タイツ姿というレトロな宇宙人の姿をしているのだが、バズーの光線によって身も心も異形に変えられ、故郷を滅ぼされぬ代わりに手駒となって星々を滅ぼすことを強制された”悲しき宇宙獣士”でもある。
また、かつてアトランタ星人は古代の地球に文明をもたらした宇宙人の一種であり、アトランティス大陸に居住していたらしい。(逆に彼らが住んでいた大陸が後からアトランティスと名付けられたのかもしれない。)
活躍
物語冒頭ガガリア星を滅ぼした後、バズーの命でギルークの元に招聘され、ギルーク達に謁見する。ギルークから共闘戦線を提案されるもこれを一笑に付し、単身地球征服に乗り出す。
まずは宇宙獣士としての姿で暴れまわり、その際にチェンジドラゴンから名を聞き出し、後に人間そっくりのタローとしての姿で彼を介抱することで親しくなり、地球守備隊の基地を探り出さんとする。
やがて剣は自身のアースフォースと同じ反応がタローから感知されたことにより、彼が異星人であることを特定。自身は地球に文明を齎した存在の子孫であることを剣から告げられ、地球侵略の意志に揺らぎが出始めるが、それを許さぬバズーの光線によってふたたび意志無き宇宙獣士の姿に変えられ、暴走してしまう。最早こうなっては倒す以外の手段はなく、激闘の末にパワーバズーカを喰らい敗北。
直後にギョダーイの再生巨大化光線を浴びて巨大化。
最後は電撃剣・スーパーサンダーボルトによって爆散し、形見の首飾りは宇宙へ送還された。
余談
モチーフは『マグマ大使』登場怪獣のダコーダ。デザイン担当の出渕裕氏も「某怪獣を立たせた姿」と語っている。
「元は星に力を託され、星を護るために戦う戦士だったが、ゴズマに屈したことで星を滅ぼす獣士にされてしまう」という姿はチェンジマンがゴズマに負けた場合の"ifの姿"であり、チェンジマンは自身がゴズマの手先にならぬためにも、そして何よりこれ以上デモスのような犠牲者を出さぬためにも、決して負けぬことを誓うのであった。
先述のように極めて重く、『チェンジマン』のエピソードの中でも重要な回なのだが、現代では如何せん全身タイツ姿が視聴者の印象に残ってしまうようだ。
ちなみにチェンジドラゴンがタローと握手した時付着したフォースの残滓からアトランタ星人の過去を映すホログラムが投影された際、アトランタ星人が全身タイツの上に宇宙服を着ている描写から、この"全身タイツ"は皮膚である可能性が高い。
関連タグ
円盤生物デモス:名前つながり。ちなみに、モチーフは本家ダコーダ同様海洋無脊椎生物である。
デギウス:『星獣戦隊ギンガマン』に登場する敵宇宙人。こちらもかつては星を護る戦士だったが、繰り返される戦いの末に敵の軍門に下ってしまった哀しき戦士である。
救星主のブラジラ:『天装戦隊ゴセイジャー』に登場。こちらも星を護る宿命にありながら悪の道に堕ちた怪人。ただしこちらは自らの意志で悪に染まった。