実写映画版キャスト:香川照之
概要
利根川幸雄とは、福本伸行の漫画『賭博黙示録カイジ』、及びそれを原作とするアニメ『逆境無頼カイジ』のキャラクター。スピンオフ作品『中間管理録トネガワ』では主人公を務める。
帝愛グループの最高幹部の一人。『賭博黙示録』のほぼ全編にわたりカイジの大敵となる。
ギャンブル船エスポワール号での「限定ジャンケン」・スターサイドホテルでの「鉄骨渡り(人間競馬・電流鉄骨渡り )」を取り仕切り、社会の本質を突いた真言とも主催者側の都合を通す為の詭弁とも言える強烈で巧みな弁舌を駆使して、負債者たちを叱咤し命懸けのギャンブルへと誘い込む。長年に渡り成功し続けてきた猛者であり、それ故に負債者たちを見下し死んでいっても心を痛ませない残忍さを持つ。だが、その分だけ見下している者と同類にならない為に意地を張れる気高さを持っている。
二度の鉄骨渡りを成し遂げたカイジと「Eカード」での直接対決も行い、百戦錬磨の実力と卑劣なイカサマでカイジを圧倒し追いつめるも、最終的にはイカサマのからくりに気付いたカイジの捨て身の執念と奇策に敗北して兵藤の怒りを買い、焼けた鉄板の上で10秒間土下座をするという「焼き土下座」に掛けられる。
焼き土下座を自力で10秒間やりきった者はかつていなかったが、誰の力も借りないと宣言した通り一人で12.47秒(アニメ版では12.24秒)耐えぬき、最後に意地と矜持を示した。
現在の消息は帝愛グループ内において完全に失脚したこと以外不明だが、『賭博破戒録カイジ』第1巻の「カイジの軌跡」ページにおいて「Eカードでカイジに敗れ、廃人同様となる」と記述されている。
Eカード以降作中には直接的には登場していないが、カイジの脳裏には兵藤と共に悪魔的な猛者として、また地獄の中で意地を貫き通した気高き人間として焼き付かれており、写真や回想で時折登場する。
尚、実写映画版では「Eカード」対決以降地下帝国に送られた事になっており、「沼」編では原作の遠藤に代わってカイジと手を組む事となる。
利根川語録
「Fuck you…ブチ殺すぞゴミめらが…」
「金は命より重い… ! その認識を誤魔化す輩は生涯地を這う… !」
「世間はお前らの母親ではないっ… ! おまえらクズの決心をいつまでも待ったりはせん」
「ずれた命乞いだ。ギブアップ? 真剣勝負にそんなものあるかこのバカどもが。病気だな、どんな状況に至ろうととことん”真剣になれぬ”という病だ」
「大人は質問に答えたりしない それが基本だ」
「勝たなきゃゴミだ !!」
中間管理録トネガワ
スピンオフ作品「中間管理録トネガワ」では主人公に抜擢されている。
パラレルであるかは不明だがじゃんけんゲームの発端や焼き土下座の無知性など本編より過去の可能性が高い。
当作では側面としての上司と部下の間に挟まれながら骨身を削り、苦労するという真面目な社畜さが描かれており、
癖の強い部下達の問題的行動にも苦悩と葛藤、呆然しながらも付き合い、わざわざ自費や時間まで割くなどなんだかんだで面倒見が良く理想の上司としての一面が見られる。
しかし、あくまで良心的なのは上司としての在り方にあり、別の側面から見れば本編同様、ダークサイドにいる悪党に変わりなく。
ファンからは、苦労程に末路が余計に報われなく感じる哀しき悪役としての面も強く印象付けることにもなっている。