焼き土下座
やきどげざ
福本伸行のギャンブル漫画『賭博黙示録カイジ』に登場する懲罰……というかほとんど拷問刑。
真っ赤に熱した鉄板の上で10秒間土下座を行い、顔を途中で上げてしまうともう一度やり直さなければならない。その為か鉄板には実施者を固定して強制的に押し付けるための装置(土下座強制機)が取り付けられている。
こんな狂気のシロモノを考案したのは、本作に登場する超大手ヤミ金・帝愛グループの会長兵藤和尊。そしてその犠牲者となるのは、博奕で負けた者や借金を返せない者、失態を演じた部下たちである。
ちなみに兵藤いわく「人間いざとなれば頭などいくらでも下げる、その癖それが受け入れられなければ今度はこちらを非難、冷血漢呼ばわりしてくる。故に口だけの謝罪は無意味」「そもそも借金における誠意などこれはもう誰がどう考えても"期日までに金を返す"以外ない。そこを誤魔化そうというのだから誠意などある訳もない。」「それでも誠意を示そうというなら痛みを伴う謝罪しかなく、それにこそ意味が在る」「誠意があればできる(=本当に申し訳ないと思っているのなら、熱した鉄板の上だろうと土下座したくてたまらない筈)」との事だが、土下座強制機無しで焼き土下座を行えた者は帝愛幹部の利根川幸雄だけであり、12.47秒(アニメ版ではなぜか12.24秒に短縮)を自力で耐え抜いた。
熱い物の上に乗せられている人や鉄板の上で焼かれている人のイラスト等、焼き土下座を連想させるイラストにもタグが付く事がある。
その他、焼き土下座を要求・宣言しているイラストにもタグがつくことがある。
スピンオフ作品『中間管理録トネガワ』では帝愛グループの保養所である「億兆荘」に社員旅行に行ったチーム利根川が神戸牛のバーベキューをしようとしたときに登場。
焼き肉用の鉄板が錆びて使い物にならなくなっていたため代替品を探す事になり、利根川が倉庫でこの焼き土下座用の鉄板を発見し、それでバーベキューをした(利根川は多機能な新型のグリルとしか認識していなかったが、元会長付きの黒服だった山崎はただ一人本来の用途に気づいていた)。
Youtubeでは有志により焼き土下座による症状を医学的に検証した動画が存在する。
それによると、熱傷面積は体表面積の19.5%で、重症度は最も深刻なⅢ度熱傷、皮下組織や神経が焼かれ皮膚移植が必要な状態とされる。
そこから計算された熱傷指数は19.5であり、これは重傷熱傷の基準値である10を完全に超えている。考えられる身体的な症状としては重度の熱傷に加え、高温の空気を吸ったことによる気道熱傷や、熱傷ショックによる出血、更には皮下組織の損傷による細菌感染といったものであり、専門機関で適切な治療を受けなければまず助からず、病院に行ったとしても必ず助かるとも言えない状態になると結論付けられている。
コメント
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