イキり鯖太郎
いきりさばたろう
「鯖」はおそらく「"サーヴァ"ント=鯖」から来たものと思われる。2019年秋から放映されたTVアニメ版絶対魔獣戦線バビロニアの主人公藤丸立香を揶揄する際にも使用されている。
前提としてこの呼称は蔑称であり、ファンによっては相当な不快感を持つ言葉なので、使う際には十分注意しましょう。
経緯
TVアニメ第1話放送後にネット掲示板やsnsで『イキり鯖太郎』というワードが呟かれ、なんでも実況Jに建てられた「【悲報】FGOの主人公さん、イキり鯖太郎だった...」というスレッドを複数のまとめサイトが記事として取り上げ、それがSNSによって拡散されたことが発端となる。
経緯を辿ると「イキり鯖太郎」という呼称自体は、アニメが放送する以前から存在していた模様である。
これに対しFGOプレイヤーや視聴者から批判が沸き上がり、掲示板や動画サイトなどで論争に発展。それが拡散し取り上げられ、結果多くの人に周知されるようになった。
原因
原作の問題点
・原作ゲームのシナリオおいては選択肢をプレイヤーが選ぶノベルゲームのような形式をとっている。
しかし、元々FGO主人公はシナリオごとにライターが異なるという事情もあり主人公の人物像が一定しないことが多く見られ、英霊、神霊を相手に不快な発言の選択肢が目立ったり、主人公が他のキャラクターから不自然に賞賛される展開が多発した事による不満などが挙げられる
・また作中の人物であるベリル・ガットから女の後ろでイキってるだけと言われた事も影響の一つだろう。
賛否の分かれる主人公の立ち位置
・FGOの主人公の特徴として「戦闘能力を持たない」ことが挙げられる。これまでのFateシリーズにおいて主人公やキャラクター達は特異な能力を持ち、敵対する魔術師、時にはサーヴァントを撃退するなどの活躍が見られた。しかし、基本的にFGOの主人公は戦闘はサーヴァントに任せるという形をとっている。その戦闘を任されるのがヒロインであるため、「ヒロインを盾にしている」という見方をされてしまうことも少なくない。アニメでは映像になったことでそれがより強調されてしまったことも無視できないだろう。
しかし、一応の擁護をすればサーヴァントが戦う様な相手は一部例外を除き人間が相手に出来るものではないのも事実であり、基本的に聖杯戦争のマスターは、相手のマスターとの戦闘や聖杯を手にする為に指示と策略に注力して行動するというのがセオリーではある。
プレイヤーの問題
・FGOプレイヤー達がイキり鯖太郎という蔑称に対して大きく憤慨した理由の1つにいわゆる小説家になろうの作品のなろう系の蔑称に多く見られる『○○太郎』に並べられた事が大きいとされる。
FGOはシナリオをメインに据えているソーシャルゲームであり、主人公=プレイヤーといった表現の強い作品の為、それらのなろう系主人公と同一に視られる事に対して大きな嫌悪感を感じたものと思われる。
・FGOプレイヤーの一部はサーヴァントの力=主人公の力と認識し「傲慢で威圧的な主人公が特定のキャラクターを貶める」というような二次創作や発言をするユーザーも見られ、それが反感を買いプレイヤー全体にまで悪印象を持たせてしまっている。
・この蔑称が広まるに辺り、それを否定しようとしたのか「○○のキャラだって鯖太郎と同じ」等という論調が各所に散見された。
当然、FGO主人公を擁護する為に貶められた形になる該当作品のファンはそれを好意的に受け止める筈もなく、イキり鯖太郎、ひいてはFGO全体に対するヘイトを集める結果となった。
この蔑称が爆発的に広まった原因の一つはこれであると言えよう。