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エウロペの編集履歴2019/12/18 21:03:06 版
編集者:桜崎あかり
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概要

エウロペは、テュロスの王アゲノルの娘であり、美しい姫であったとされる。

海辺で遊ぶエウロペの可憐な姿に魅せられた神の王ゼウスは、白く美しい牡牛に変身し、彼女に近づいた。その牛がおとなしいと思ったエウロペは、撫でたり花輪を角にかけたりして遊んだ。

やがて安心した彼女は、座っている牛の背に跨った。途端に牛は立ち上がると猛然と走り出し、エウロペはしがみ付いているのがやっとであった。

とうとう牛はエーゲ海を渡るとクレタ島に辿り着いた。そしてゼウスは正体を現しゴルテュンの泉の畔で思いを遂げる。この時のゼウスの姿を夜空に写したのが牡牛座であると言われる。

 ゼウスとエウロペの間には3人の息子が生まれている。かなり長期間(しかも、あのヘラにバレることなく)関係を持っていたことが窺える。ゼウスはクレタ島を去るにあたって、この地の領主アステリオスにエウロペの保護を命じ、息子たちがクレタ島の王位を継げるよう取り計らった(大神の命令を断れるわけがない)。さらに投げれば必ず獲物に命中する槍、狙った獲物を絶対に逃がさない猟犬ライラプス、島の守りとなる青銅人間タロスという三つの贈り物をエウロペに授けている。

 このことから、ほとんど「やり逃げ」同然にされることも多いゼウスの浮気相手(この娘などが典型的)のなかでは、例外的に大事にされていた女性だったと言える。ヘラも結局手を出せずに終わり、彼女の親族に起こった不幸を喜んでいた程度である。

後日談

 エウロペを溺愛していた父王アゲノルは、息子のカドモスたちに行方不明となった娘の捜索を厳命し、「見つけ出すまで生きて帰るな」と言いつけた。大神に巧みに拉致された妹を発見できようはずもなく、カドモスは亡命の身となって、その先でテーバイの国を建国した。この国でかのオイディプス王をはじめとする、様々なドラマが生まれることになる。

ちなみに……

ヨーロッパ(Europa)の語源はエウロペ(エウロパ)の名前からと言われ、略奪の際にゼウスはエウロペの気を惹くため、眼前の大陸に彼女の名を付ける事を約束したともされる。

あるいは、連れ去る際に牡牛が駆け回った地域をエウロペの名前からヨーロッパ(Europa) と呼ばれる様になったとも伝えられる。

エウロペとゼウスの間に生まれた3人の息子の長子がミノスであり、クレタ島の大王となる。クレタ島の文明はミノス王の名を取りミノア文明とも呼ばれた。

ギリシャ文明はミノア文明から多大な影響を受けている。言わばミノア文明はギリシャ文明の母体であり、エウロペはミノア文明の母とも言える。

そのためギリシャでは、自分達の大陸をエウロペ(Europe)の名で呼ぶ様になったという。

※厳密には、先行したキクラデス文明も存在したが、紀元前2000年頃にはミノア文明に吸収されている。

ちなみにエウロペの故郷であるテュロスとは、現在のレバノンの南西部に位置し地中海に面している。フェニキア人の造った最大の都市国家の一つで、紀元前1000年頃にはフェニキアの首都となった。またアレクサンドロス大王に対し、唯一抵抗したフェニキア国家でもあった。

その都市遺跡は、ユネスコ世界遺産文化遺産)に登録されている。

関連タグ

ギリシャ神話

おうし座 牡牛座 ゼウス

エウローペー(表記ゆれ) エウロパ(ラテン語表記) ユーロパ(英語表記)

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