概要
和歌山県出身の人物で、「粘菌」の研究にて有名な人物であるが、熊楠の学風は「ひとつの分野に関連性のある全ての学問を知ろう」とする膨大なものであり、土蔵や那智山中にこもっていそしんだ研究からは、曼荼羅のような知識の網が産まれた。
その知識の網は非常に膨大な範囲に広がる。しかし、粘菌以外の分野に関しては殆ど論文を発表しておらず、とても勿体無いことになっている。
南米各地を放浪し、イギリスへ留学。1900年に帰国して田辺市に定住。研究の傍ら、神社合祀令に反対運動を起こした。1929年に行幸した昭和天皇を神島で案内を務め、粘菌や海洋生物の標本をキャラメル箱に入れて献上し、周囲を驚かせた。天皇は熊楠に大変な好印象を持たれ、後に彼を偲んだ御歌を送った。
妖怪の研究もしており、水木しげるや荒俣宏らも熊楠を題材とした著書を出している。
また、イケメンな見た目とは裏腹に奇行が多く、褌だけで野山へ採取に行き、農村の娘を驚かせたり、自由自在に嘔吐したり、そっち方面でも様々な伝説を残した。