尾白猿夫
おじろましらお
「皆が力を出し合い争ってきた座なんだ こんな…こんなわけわかんないままそこに並ぶなんて…俺は出来ない」
プロフィール
人物像
雄英高校一年A組に所属する男子生徒。細目で優しげな顔立ちをした青年。背中側に大きな尻尾を生やしている。
性格的にも優しく朴訥としており、周囲に何を言われても怒った様子はほとんど見せない。しかし、体育祭では予選での試合内容に納得いかず自ら本選出場を辞退するなど、曲がったことを嫌う愚直な一面も持つ。
クラス内では葉隠と仲がいいようで、よく会話しているシーンが見られる。
実力的にはクラス内でも一目置かれる存在であり、『武闘ヒーロー』の肩書き通りに、尻尾を織り交ぜた格闘戦を得意としている。
作中では尻尾を生かした高い機動力が強調されているほか、USJ編では敵に囲まれた状況を一人で凌ぎ切り、仮免試験の時も隙を逃さず敵陣に切り込んだりと戦闘での活躍も多い。期末試験でも飯田と初めてやったであろう合体技を息ぴったりにこなして見せた。
しかし、仮免試験直前の圧縮訓練においては、エクトプラズム先生に、「尻尾があるならそうするだろうという動き」などと軽くあしらわれており、同格以上との対人戦には大きく課題を残している。
筋トレにも詳しく、緑谷の空気椅子トレーニングが古いと言われた時は理論を持って言い返していた。
自身も夏休みに入ってからは、自主的に筋トレしていたりと研鑽を積んでいた。
寮の自室に筋トレ器具を置かないのは、雄英のトレーニングジムを利用するためだろうか?
このように控えめながらまっすぐな志を秘めた好青年なのだが、文字通り超個性的な面々のひしめく作中では、いかんせん特徴に欠ける存在である。
事あるごとにクラスメイトからは(一応褒め言葉として)「普通」と連呼されており、初登場シーンでは轟の氷の餌食となったり、体育祭では心操の操り人形にされたりと、何かにつけて不憫な役回りを引き受けることも多い。本人も「普通」と言われる事を内心気にしている。
見た目も性格も個性も特別目立ったものがない彼だが、華やかなヒーロー科にあって、尻尾一本で渡り合う彼のいぶし銀のような活躍に惹かれるファンを密かに増やしているとかいないとか。頑張れ、尾白くん!!
個性
個性は『尻尾』。
ムキムキな尻尾が生えているのが彼の個性である。
攻撃や移動などオールラウンドな動きができる便利な個性。この尻尾には見た目通りかなりの筋力があり、尻尾一本で自分の体を持ち上げるだけでなく、障害物の多い工業地帯を猿のように跳び回ることもできる。
仰向けに寝転がり辛かったり、椅子に座りにくかったりするのが地味な悩み。
よく後ろの席の上鳴に先端のフサフサしてるところをモフられてる。
「尻尾が生えているだけ」という、個性自体は非常にシンプルなもの。逆に言えばそんな個性で雄英入試をくぐり抜けてきた猛者でもある。
扉絵の人物紹介の際にも、尾白's全身:強い。と言われているように、強靭な尻尾に加えて、鍛え抜いた体と技が彼の実力のベースとなっている。
また、「尻尾の生えた格闘家」という動きの映える個性のおかげか、アニメ版ではそれなりにアクションシーンが描かれていたりする。
コスチュームは道着風。左肩の部分に彼の尻尾の毛先と同色の毛並みを生やしている。
シンプルながら彼の特徴を反映した野性的なデザインとなっている。
上記のとおり原作でも苦労人な彼だが、本作品ではその苦労人っぷりが倍増している。
非常に影が薄く、花見の際は彼が1人で場所取りをしていたことをクラスメイトから完全に忘れられていたり、クラスで遊園地に言った際はちゃんと皆と一緒にいたのに、その影の薄さゆえに存在に気づかれず迷子になったと勘違いされたり、「普通」を通り越してもはや超影薄いキャラと化している。そのことに対して本人は心の中で「頼むからネタだと言ってくれ…………」と願っている様子。頑張れ尾白くん!!
クラスメイトからは「オジロ」、「オジロくん」と呼ばれている。