概要
日本人がYarisの単語の響きをよく思わないのと同様に、Vitzが英語圏の人間(特にイギリス英語圏の人間)にはBit(s)と聞こえてしまうため、外国ではYarisの名が採用されている。
ヤリス=欧州版ヴィッツであるが、正確にはフランスで生産されるヤリスはアウトバーンの時速200km走行に耐えるため、日本のそれより若干丈夫に作られているなど仕様が異なる。また日本で150台限定で生産されたヴィッツGRMNターボはボディ剛性を確保するためにヤリスの3ドアをベースにしている。このためウィンカーレバーは左側についていた。
トヨタは2017年から世界ラリー選手権に復帰しているが、そのマシンはヤリスをベースとした「ヤリスWRC」であり、日本でヤリスといえばこちらを指す場合が多い。ヤリスWRCは2018年にマニュファクチャラーズチャンピオンとなった。
なおかつて日本で売られていたコンパクトセダンのプラッツ及びベルタは「ヤリスセダン」とも呼ばれていた。また北米では、政治的事由により南米に輸出できなくなったマツダのメキシコ工場を救うべく、デミオ(マツダ2)セダンをヤリスiAの名で現在もOEM販売している。
さらに、アメリカ市場では、ヨーロッパや日本ほどコンパクトカーの需要がないため、3代目限りで自社生産モデルの販売を打ち切り、代わりにマツダ2ハッチバックをヤリスとして販売している。
2020年2月半ばから本格的に発売される(2019年年末に正式発表されてはいる)4代目に当たるモデルからは、日本市場でもヤリスとなる。
GRヤリス
「4代目」のヤリスの正式発表から約1ヶ月後、「BORN FROM WRC」と称し、本気でヒュンダイi20クーペやフォードフィエスタに土を付け続けかねない戦闘力を持ったGRヤリスが発表され、車好き界隈を沸かせている。
公称272馬力を発生する1.6L・3気筒ターボ+スポーツ4WD(GR-FOUR)を採用しており、前後輪のトルク配分をスイッチで3種類から選んで走ることができる。
なお、販売に関しては2020年8月以降に開始するとの事。
蛇足ながら、日本市場でのライバルであるホンダフィットはスポーティーモデルだったRSの設定を4代目(2020年2月中旬から販売)では見送っている。