解説
名無しの張り巡らせた策謀によって罠に掛かり、まなに施されていた呪の力によって、身に付けていたリボンだけを残し、魂すらも消滅するという形で命を落としたねこ娘……。
鬼太郎やまな達を始め、TVの前の子供から大きいお友達を含めて誰もが彼女の非業の死に強い衝撃と共に深い悲しみ、そして戸惑いを覚えただろう…。
そして名無しとの決着を描いた6期鬼太郎の第1部の最終回ともいえる第49話の終盤、そんな悲しみを払拭し、そして傷を癒すかのように鬼太郎の計らいでねこ娘がみんなの元へと帰って来た。しかも何故か子供の姿となって‼
実は鬼太郎が閻魔大王に直談判して現世に復活させてもらったのだが、現世から消滅させられた都合により、ひとまず幼女の姿まで戻ってしまったのだった。
この予想の斜め上を行くような展開には、まなは勿論、視聴者も驚かされたというかあっけにとられ、各所で喜び半分、戸惑い半分の声が聞かれた。
新章となる第50話からはこの姿で登場するが、記憶は以前(消滅前)のことを殆ど覚えていない模様(仲間の事だけは辛うじて覚えており、幼くなったためにまなの事も「まな姉たん」と呼んでいた)で、性格も無邪気な子供そのものとなっていた(ちなみに一人称は「ねこ」となっている)。特に鬼太郎に対しては好意を隠そうともせず、常に彼の後をくっ付いて回っていた。
しかし妖力が戻れば以前のような姿に戻り、記憶も甦るであろうと鬼太郎は述べており、実際に第51話では花子さんと共に恐山の温泉で湯治を行った結果、以前の姿・記憶を取り戻し、鵺と戦闘中の鬼太郎のもとへ駆けつけた。
意外と早い段階で元の姿に戻ったので、結果的にこの姿は49話終盤~51話前半までの期間限定のものとなった。
ちなみに、元に戻った後もこの状態の記憶はあったようで、皆に無邪気且つ素直な態度を取っていたことを少なからず恥じていた。他にもカードウエハースでは鬼太郎にべったりだった時を思い出して半泣き状態のねこ娘の絵柄があったり、「ゲゲゲのヒロインの森」ではまなから幼くなった自分が鬼太郎に抱き付いている画像が送られてきて、大慌てするねこ娘の描き下ろしイラストが収録されている。
ただし彼女の復活に際し、鬼太郎はその代償として「地獄から脱走した4体の大妖怪”大逆の四将”を討伐する」という契約を、閻魔大王との間に交わさねばならなかった。しかもこれには、「それが果たせなかった場合ねこ娘だけでなく、鬼太郎自身も地獄へ拘束」というペナルティが付属している。
この契約はねこ娘本人(及び、ねこ娘を消滅させてしまったまな)には伏せられており、第62話では鬼太郎は「ねこ娘を地獄から迎えに行くときに、閻魔大王から四将の捕獲を頼まれた」と誤魔化した。ところが玉藻前戦を間近に、ねこ娘はまなの口から契約の件を知ってしまう。事件解決後、地獄で再会した鬼太郎を叱りつけたもの、完全に復活を果たすことができた。