※この記事はR-18の内容を含みます |
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解説
数多あるエロ同人や同人エロゲームには挿入されて間もなく悦び始めたり、挿入シーンに入る頃にはもう悦ぶように状態が出来上がっているケースが見受けられる。
だが「不本意さ」に重点を置くのなら、ゲスな男にいいようにされ悔しがる、脅迫や権力など何かしらの理由で本当はやりたくないセックスを行い嫌がっている、といった「悔しさ」「嫌がる」「屈辱」「拒否感」など、いかに心では拒んでいるかの描写に力を入れる事になる。
既存のタグやミームとしてくっ、殺せ!というものがある。敵にいいようにされるくらいなら潔く死んだ方がマシである考えからの台詞だが、では実際に犯された場合の「屈辱」「悔しい気持ち」の描写に重点を置くとどうなるのか。殺された方がマシと思うにも関わらず性欲のために肉体を利用され、その快楽によって敵がいい気になっていたなら、多くの同胞を殺したであろう仇に快楽を与えられたなら、不本意なセックスにおける女騎士の心理描写とはいかなるものか。
その性行為が不本意なものである事を強調するのが不本意姦における考え方だ。
竿役の設定やシチュエーション
前述のくっ、殺せ!であれば、敵に属する人物が竿役となる。
それ以外にも、まず見た目が醜悪であれば、気持ち悪い男に手を触れられた瞬間に鳥肌が立つだろう。外見の醜悪さに限らず、ストーカー行為やストーカー気質の言動など内面的な気持ち悪さを演出すれば、相手がイケメンであっても身震いするのではないか。
生理的拒否反応の出るような容姿、性格、あるいは親を殺された仇など、竿役の属性やポジションによって「いかに嫌なセックスであるか」を際立たせる事が可能なわけだ。
またシチュエーションで考えても、戦闘で敗北した際に犯されればその時点で「悔しい!」感情が成立するが、ここでもう一歩進んで「相手は本来格下」「卑怯な手段を使われ敗北」「何らかの理由で弱体化していた」など、本当は勝てる相手に犯されるといった状況がより悔しさを増幅させる。
このように屈辱を掘り下げるための背景を作り、そして実際に犯される屈辱について描写する事によるエロさがある。
たとえ快楽があったとしても――――。
「くっ! こんな奴に感じさせられるなんて!」
「い、イカされた!? この私が? こんな奴に?」
などという具合に、気持ちいい事実をイコール屈辱に繋げる事が可能だ。
女の子は必ずしも強気である必要はない
ニラマレタグにおける犯されながらも反抗的な表情を浮かべる描写が不本意姦の一種としてわかりやすいが、女の子の性格が弱々しい場合であってもその性行為が不本意なものである強調は成り立つ。
仮に弱みを握られ脅迫される女の子が大人しい性格だったとしよう。性格上、強気な表情で睨み返したり、「くっ、このゲス!」といった台詞が出るような事はなく、もう少し静かに耐え忍ぶ形になるが、好きでも何でもない相手、好感度0%である相手からの愛撫や性器挿入、またフェラチオなど奉仕させられる際の心情には、不本意である気持ちがいくらでも現れてもおかしくはないだろう。拒否感がある以上は、気持ち悪いもの(例:生ゴミ、ナメクジ)に触れるような心情、汚いもの(例:汚物)に触れるような心情を比喩表現として行うなど、強気な態度を取れない女の子であっても不本意姦としての描写は成立する。
不本意であることの強調
不本意姦において重要なのは、とにかく「いかに嫌なセックスであるか」の強調だ。ならば快楽の描写も「こいつに感じさせられるだなんて」というものになる。痴漢をされて悦び絶頂するエロ同人があるのなら、知らない人に触られる事を延々と気持ち悪がり、たとえアソコが濡れても心理的拒否感が薄れるわけではないような作品があってもいいはずだ。
・風俗で働かされ初対面の相手とセックスする。
・脅迫や権力で言うことを聞かされる。
・人質を取られている。
本当はやりたくないセックスを発生させるシチュエーションは数多く存在するが、実際に嫌がっている描写を長らく保つ作品はあまり見かけない。だが不本意の強調が醸し出すエロティシズムの存在は決して否定できない。エロ同人の中で最終的には堕ちる女騎士にも、悔しがっているコマがいくつかはあったりするだろう。その部分がエロいではないかと感じる者は少なからずいるはずだ。
今後のエロ創作の世界には、不本意さの強調を行う人物がより多く登場して欲しいではないか。