オセ(Ose、Osé)とは
グリモワール『レメゲトン』の第一部『ゴエティア』に記される72人の悪魔の一人。
黙示文学『エノク書』をモデルにしているとされる『偽エノク文書』にもその名前が記されており、フランスの文筆家コラン・ド・プランシー著の『地獄の辞典』にもオズという名前で記載されている。(他にも様々な本に名前がある模様)。
とにかく豹と関連付けられる悪魔として有名であり、召喚される際には威厳ある豹の姿とも豹に乗って現れる(時間が経つと共に驢馬に乗った人の姿になる)とも言われている。
「善」「安楽」「潤い」「豊穣」と呼ばれる人の心を支配しているとされ、悪魔としての力は変身と幻惑のイメージがとても強い。
オセには人間を本人すら気づかぬまま変身させる事が出来、変身させられた者はまるでその姿が本来の姿とでもあるように振舞わされる事になる。
召喚者の望みによって人間に狂気と妄想をもたらすとされる魔神である。
『地獄の辞典』ではオセを「地獄の大総統」とし、神学や隠されたもしくは抽象的な物事に関する質問に正しく答えるとされている。
またオセは自分を帝王になったと思い込ませる力をもった王冠を戴いてるとされるが、その力は一日に一時間しか効果がないとも言われている。
獰猛な戦士であり、一説にはオーディンがキリスト教に取り込まれる際に堕落した姿とも言われているが定かではない。
様々な作品のオセ
ソロモン72柱は今や様々な作品に登場している。
特にオセはコラン・ド・プランシーの『地獄の辞典』に付されたイラストでも「豹」という描写がされていることからイメージがし易く、一神教により凋落させられた北欧神話のオーディンと同一視される存在としても語られる悪魔でもある。
女神転生・ペルソナシリーズ
悪魔絵師こと金子一馬氏がキャラクターデザインを施したオセが前者は悪魔として、後者はペルソナとしてそれぞれ登場している。
鈴木一也原作のOVA化もされた漫画『東京黙示録』では『総統(プレジデントオセ)』としてラスボスを張っており(雑誌掲載時にはネスカフェというCMネタがあった)、『偽典・女神転生』ではその設定を引き継いで黄泉の世界で国津神と争っている。
また真女神転生Ⅲではバアル・アバターの呼び出す、天使として復権したオセ・ハレルの姿も描かれている。
その見た目は豹頭の獣人。
初期は二本の剣に緑のマントにブリーフ(?)だけを着込んだだけの姿であったが、リメイク版用に新しく金子氏により描き直されたイラストでは「前だけ隠して後ろ隠さず」と過激な見た目になっている。
しかしながら、豹獣人としての優れたデザインとゲーム本編での能力値や所持スキルの優秀さからファンは多い。
メギド72
追放メギドの一柱。飄々とした態度を崩さない豹の毛皮をまとった女性。