「香魚」(表皮の粘膜に独特の香気を帯びる事から)または「年魚」(寿命が普通一年で終わる事から)とも表記する。
全体的に銀灰色を帯び、背面はオリーブ色、腹面は白色がかる。鰓の後方に黄色の斑紋があるのも特徴。秋に性成熟すると橙色と黒の婚姻色が現れ、俗に「錆び鮎」と称する。
柔軟に動く唇で川底の石につく藻類をこそぎ落として餌とする(この為、通常の釣りの方法では鮎を釣る事はかなり難しい。後述を参照の事)。
産卵は秋、下流の砂礫底で行われ、孵化した稚魚は海に降りて冬を過ごし、翌春川を上る。夏に特に美味とされ、俳句の世界では夏の季語でもある。釣りの対象とされる他、簗(やな)漁や鵜飼いの獲物としても名高い。養殖もされている。