コケ植物
小型の陸上植物であり、多くは湿ったところを好み、土や岩石、樹木などを覆うように生える。遺伝子が単相の配偶体と複相の胞子体の2世代を持ち、配偶体は精子と卵子を作り有性生殖する。
ウチワゴケなどの一部の維管束植物や、藻類を共生させた菌類である地衣類、陸生藻類は、岩や樹木に着生するという生態が類似することから俗に「コケ」と呼ぶことがあるが、コケ植物ではない。
定義
陸上植物の中で、維管束植物でない苔類、蘚類、ツノゴケ類の総称。
維管束植物の茎、根、葉に相当する部分を持つ(茎葉体)が、構造は遥かに単純であり、維管束植物のように明確に組織分化していない。苔類はツノゴケやゼニゴケのように植物体が立ち上がらず基質に貼り付くように帯状に広がるもの(葉状体)が知られているが、これは苔類の一部の特徴であり、ウロコゴケ目など茎葉体を持つ苔類の方が多数派である。
余談
「人をコケにする」の「コケ」は「虚仮」と書き、この苔ではない。