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カザミ(GBD)の編集履歴

2020-07-26 12:18:47 バージョン

カザミ(GBD)

かざみ

『 ガンダムビルドダイバーズ Re:RISE 』の登場人物

「 ッたく、カッコ悪いぜ…… 」

CV:水中雅章

人物

動画配信者でもある青年ダイバー。お気楽でお調子者、押しが強く暑苦しい、大言壮語を絵に描いたような男。有名ダイバーのキャプテン・ジオンに憧れており、自身のアバターはヒーロー風にエディットしている。

情報屋から聞いたという「隠しミッション」の称号報酬を目当てに、共にミッションへ赴くための実力派ダイバーを物色しており、ヒロトの力量に目を付けて「相棒」呼ばわりしながら強引に仲間へ引き入れる。様々なフォースを渡り歩いてきた割に戦績はいまひとつ。


使用ガンプラはインフィニットジャスティスガンダムをベースに騎士ガンダム風に改造した「ガンダムジャスティスナイト」。

接近戦重視という事情があれど、位置取りや連携を考慮しない突撃重視のスタンドプレーが目立ち、演出重視(要はカッコつけ)で隙だらけになる悪癖も手伝ってか味方の足を引っ張ることも珍しくない。ダイバーの間では良くも悪くも有名だが、本人は持ち前の気楽さでGBNを楽しんでいる。

ミッション報酬について問い合わせるためGBN運営に送ろうとしていた文面からは、それなりに礼儀正しい人柄とガンダムシリーズへの愛が窺える。

バトル初心者のパルヴィーズに対して「フォローしてやる」「俺がバトルを教えて最強にしてやる」などと勇気づけるような面倒見が良い一面もあり、実際に彼の窮地を救ったことも。


隠しミッションではビルドダイバーズのリーダーを名乗り、持ち前の強引さで山の民を説き伏せたり、クリアさえ出来ればいいという考えの下に大雑把で楽天的な作戦を立てて顰蹙を買ったりと、NPDだと思っていた山の民たちの個性の強さに翻弄されている。

ゲーム内での「イベント」は飛ばしたがるタイプで、誰が相手であれ二言目にはミッションについて訊ねるため、ヒーローというよりは話の早い傭兵のようだが、お世辞にも積極的とは言えないメンバーを引っ張るムードメーカーとしての役割も強く、次第に山の民に対しても、NPDとして捉えつつ愛着を抱いていく。

「空渡し」と呼ばれる村の祭事にはジャスティッガイを持ち出し、花火を打ち上げて祭りを彩る粋な計らいも見せるなど、ノリの良さを存分に発揮した。


「ジャスティス(正義)」の名を掲げるとおり、「正義は勝つ」という典型的なヒーロー像に憧れる一方で、敬愛するキャプテン・ジオンが配信する敗北エピソードを頑なに観ようとしない偏った理想像を抱えており、自身の信じるカッコ良さばかりを追い求めて戦果を焦っては空回りする現実に苦しみ続けている。

所属していたチームの一つ、MUDISHのリーダーであるゴジョウからは「キャプテン・ジオンがなぜカッコ良いのか」を諭されながらも、結果的にはチームを離れ、その上BUILD DiVERSとして臨んだMUDISHとのチーム戦においても、以前とまるで変わっていないことを指摘され惨敗。またそんな彼(を含むチームメンバー)を端からあてにしていないと見抜かれたヒロトが押し黙る様子にも動揺し、態度を硬化させてしまう。

不和を抱えたままで挑んだレジスタンス護衛ミッションの最中、打ち合わせにない単独行動をとるムランを感情に任せて放置しようとするも、ゴジョウの言葉がよぎったことで踏み止まり、ヒロトを援護へと向かわせると、自身は単騎で複数の敵機を引き受ける。防戦を強いられ機体は損傷し、無力感に打ちひしがれる中、被弾の衝撃で不意にコックピットで再生されたキャプテン・ジオンの「負け回」。敗色濃厚なキャプテンが、それでもガンプラ魂を燃やして強大な敵に抗う姿に背中を押されたカザミはとうとう奮起。戻ったヒロトや、レジスタンスを送り届けた前衛二人の援護を受け、形振り構わない格闘戦の末にエルドラドートレスを撃破する。

ミッション完了の報せと共に表示された「撃墜数 1」を噛み締めながらも、満身創痍の愛機の姿に苦笑するカザミは、奮戦を称えるパルやメイの言葉にはにかみつつ、ヒロトが差し出したアースリィの手を取ろうと、ジャスティスナイトのボロボロの右手を伸ばすのだった。


しかし、「ミッション」をゲームの一環とする認識に変化がなかったため(これはヒロトやパルヴィーズも同様で、最も疑いを抱いていたメイですら確証を得るに至らなかったことを補足しておく)、第11話で宇宙でアルスと対峙した際、一方的に話すばかりで要領を得ない彼に痺れを切らした結果セグリにレジスタンスが集結していることを喋ってしまう(エルドラの民を敵として攻撃しておきながら、その彼らの所在を掴めていなかった上、それが分かれば一気に殲滅できる手段を有しているという歪な状況など予想できるはずもないだろうが…)。

そして衛星兵器により地上が壊滅的な打撃を受け、加えて自分たちのいる惑星エルドラがゲームなどではないリアルの世界である事実を突きつけられたカザミは激しく動揺する。

事の重大さと、エルドラで何かあれば自身も無事で済む保証がない重圧から一度はエルドラに関わることをやめようとするが、マイヤたちが本当に生きている存在であることを認識し、彼女らを泣かせたままにしてはおけないとヒロトたちと共に再びエルドラの世界へ向かうことを決意する。


第15話で再びエルドラに降り立つが、遺跡の損傷により彼のジャスティスナイトガンダムが実体化に失敗し、しばらく生身のままエルドラで行動することになる。

衛星兵器の件で自身の責任を大きく感じており、第16話ではマイヤに今までの態度も含めて謝罪している。そして改めて彼女たちを守ることを決意表明するが、その矢先にアルスアースリィガンダムの襲撃を受けてしまう。

聖獣クアドルンの介入で何とか襲撃を凌ぎ、第17話ではそのクアドルンとの交渉が纏まりガンプラの実体化の目途が立つも、アルスアースリィガンダムの襲撃はカザミに死の恐怖を味合わせるのに十分であった。だが、エルドラで生きようと尽力するマイヤやストラの姿を思い返し、彼は今一度奮起する。


「死ぬほどおっかねえけど…あいつらはもっとおっかねえよな」


そして、ヒーローっぽく格好よく戦うのではなく、本当に命を守るための盾として戦うことを決意する。


リアル

本名はトリマチ・カザミ(風見)。メイからの召集を受けて漁船で駆けつけたらしく、GBNで口走っていた漁業関係者であることを思わせる台詞の数々が補強されている。

ヒロトと同じく17歳(※『トライエイジ』より)だが、身長は彼よりも低く線も細め。声も外見相応のやや高めとなっている。明朗なお調子者といった言動も年齢相応に見える、可愛げのある少年。無謀にもタクシーを止めようとするメイをとっさに水飛沫から庇ったりと、ダイバー時のやや尊大な態度に比べると善良な性質が目立つ(第7話での成長や、リアルでの出来事だからという状況の違いもあるだろうが)。また、ガンダムイージスナイト製作の際にはメンバー達の意見を求めてそれを反映させたり言動も理知的なところが増えている(この人の影響を変な形で受けていなかったら、案外最初から優秀な手腕を発揮していたのではと思われる?)。

エルドラがリアルである可能性を告げられ、GBNを経由してエルドラへ向かったまま意識の戻らないマサキという実例を目にして、チームのメンバーを前に「GBNでヒーローごっこがやりたかっただけ」「人の命なんて背負えない」と本音を漏らす等身大の人物。

「自分はガンダムの主人公ではない」と葛藤しながらも、マイヤをはじめとしたエルドラの人々のことを放ってはおけず、とうにゲームの範疇を逸脱した道行きに向かい合う。

第17話にて、幼い頃にお祭りの日に父に買ってもらったコレクションキットのイージスガンダムのガンプラが彼のビルダーとしてのきっかけであることが伺える回想が描かれた。


余談

アニメのおまけコーナーである「ジャスティス・カザミのRe:RISE NEWS」の進行役を担当しており、作中に登場したガンプラを解説している。

第3話終了間際の解説コーナーで、「○○○だったよね~!」と普段とは違う話し方をしてみせたあたり、彼の動画配信者としての側面が垣間見えている・・・のかもしれない。

また第9話でのメイのウォドムポッドとの連携でエルドラシーブルートを吊り上げる時に「海の男をなめんなぁ!」という掛け声や、チーム一丸となってシーブルートを撃破する際に魚のさばき方に例えて指示していた点などから視聴者からは「カザミは漁師の家の人間では?」という考察がある。

カザミは本人曰く「海は嫌い」だが漁師の子でも「後を継ぎたくない」、「過去の出来事で海が苦手になった」などで海を嫌う事はある。

しかし、第13話(1st Season最終回)で釣りをする描写や決意を決めた際、大漁旗に目が通るシーンがあるなど漁師説はあながち嘘ではない描写を見せる場合がある。

パルから実際にそのことを聞かれた際は誤魔化していた。


人物描写として脚本家がインタビューで"少しウザいけど憎めない、現実でもこういう奴いるよな"という人物になるように仕上げたと言っている。

そのようなある意味現実的で等身大ともいえる感情移入しやすいキャラクターがしっかりと成長していくように描かれているため視聴者にはなんともいえない心地よい感情が湧いてくるのではないだろうか。

そして、第1話及び第14話のフレディの要請画面に触れるときのセリフはどちらも「細けぇこたぁいいんだよ!」であるのだが、1話は周りを振り回すだけでしかなかった言動が、14話では自身を含め迷いと葛藤のあるメンバーがいる中、そんなことはもう考えるなと言い聞かせんばかりに、目の前の助けを求める声に応えるという、チームを引っ張る言動へと昇華されているのが極めて巧みである。


視聴者からの評価も、初期は大言壮語が目立ってチーム内でも足を引っ張る、フレディ達山の民の言動を軽はずみに捉えてる等の描写からあまり良いようには見られてなかった。特に11、12話では(直接的な原因はアルスにあるとはいえ)彼の発言によって衛星砲が放たれてしまい、その結果地上に大きな被害を出してしまったことは彼に対して多くのヘイトを集めることとなってしまった。だがやがて前述のような本質が判明して、それでも命をかけて戦う覚悟を決める様子には多くの視聴者が共感して、エルドラの民や仲間たちに対しての対応や戦闘の立ち回り等での目覚ましい成長ぶりも長く見守ってきたファンを歓喜させることになった。


こうして彼は身勝手な名ばかりの"リーダー"からビルドダイバーズの真の"リーダー"になったのではないだろうか。


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