パワードゴモラ
ぱわーどごもら
「ゴモラには、我々が怪獣に思えたのかもしれませんね……」
概要
『ウルトラマン』第25・26話に登場した、古代怪獣ゴモラのリ・イマジネーション。
パワード怪獣の中では割かし原点に似た姿をしているが、角が水牛のようになっており、生態も水牛に似ている。そのほか舌が二股になっている。歴代のゴモラが完全に陸の暮らしに適した種類が多かった事を鑑みるに、ゴモラ種の中でも水辺での生活に適応した種類と言った所か。
約1億8千万年前、ジュラ紀に生息していた恐竜。チリ・アンデス山脈にてミイラ状態で発見され、メトロ博物館に展示される事となった(こんなでかいのを展示するとは、さすがアメリカ。スケールがデカい)が、屋外で激しい雨に打たれた事で水分を吸収して蘇生した。
暖かく湿った気候を好み、川の中に潜んでいたが、W.I.N.R.に見つかり麻酔弾を打たれ捕獲された。
しかし乾燥した肌に麻酔の効き目は薄かったようで、スカイハンターでの移送中に麻酔が切れて暴れ出す。サンダースがスカイハンターから切り離すも、ゴモラは運悪く市街地に落下。
事態を収拾すべく現れたパワードと対峙するものの、しょせん無理な形で復活したためかその寿命は非常に僅かであり、結果として戦闘中に苦しみながら息絶えるという悲惨な末路を辿った。
ミイラとして蘇ったという設定は、ゴモラやジャミラに並ぶ『ウルトラマン』の可哀想な怪獣として有名なドドンゴに酷似している。本編の登場人物も「生き返らせなかった方がゴモラは幸せだった」と評していた。
ちなみに、事件終了後は剥製となって博物館に展示された。
また、劇中では明かされなかったが、食性は肉食らしい。凶暴な性格と紹介している媒体もあるが、劇中を見る限りでは性質は比較的大人しめであった。この個体は歴代ゴモラとは異なり、本能のままに暴れて建物を倒壊させるといった真似はせず、劇中で家屋を倒壊させたのは衰弱のあまり体がよろめいた為であった。
ゴモラが復活し、近辺を彷徨ったのはラストのセリフから人間達を恐れて逃げ惑っていたからなのか、住み良い環境、もしくは死に場所を求めて彷徨ったのかは不明。その真実はゴモラ本人にしかわからない…。
余談
頭部はウシの頭蓋骨を参考にするなどしているが、元のデザインがシンプルであるため、アレンジがしづらかったという。
悪名高き某映画でゴモラがラスボスに選ばれたのは、タイでポピュラーな水牛に似ているからという理由だったらしく、どうやらゴモラが牛に似ているように感じるのはよくある事のようである。
この回に登場したハセガワ博士を演じたダニー・カメコナは、SF映画『ロボジョックス』でマツモト博士を演じた人物、警備員を演じたトレシ・ウォルターは、ティム・バートン版『バットマン』でボブを演じた人物である。