概要
超魔生物ハドラーの護衛のために超金属製のチェスの駒から生み出されたハドラー親衛騎団のメンバーのひとり。ルック(ルーク)の能力を持ち、その頑強な体と凄まじい怪力を生かして戦う親衛騎団随一なパワーファイターなのだが……………
人物
見た目は超金属で作られた城塞のようで、表情を窺い知ることはできない。加えて「ブローム」しか語れず、彼との意思疎通や感情を読み取ることは非常に困難。
事実、仲間たちですら彼の人となりや能力を完全には把握しきれておらず、表情がない外観と言葉を話せない性質上、感情が全く読めないが、ハドラーから「義」の心を色濃く受け継いでおり、ヒムからは「にぶそー」と評されていた。
実際は、その印象とは裏腹に判断力や行動力に優れ、非常に仲間思い。加えて仲間を助けるためならば傷つくことも厭わず、親衛騎団の窮地を何度も救った。
戦績
対魔王軍前線基地の港町サババに、他の親衛騎団と共に襲撃。大戦艦を挨拶代わりにその怪力で担いで放り投げ、辺り一面を火の海に。ダイたちを驚愕させた。
ダイ一行全員揃った所でクロコダインと対決。力自慢の彼の攻撃をものともせず、逆にそのパワーで彼を持ち上げ、背骨を極めるなど終始圧倒していた。
ダイ一行のフォーメーション変更でマァムに当たると、今度は彼女のスピードに追いつけず翻弄され、クロコダインによってシグマのシャハルの鏡を腕ごと獣王激烈掌でもぎ取られると、ポップにメドローアを決められるも、咄嗟に仲間たちを自分の下敷きして地面にめり込ませ、仲間たちを最短な回避方法で守ったが、半身を消し飛ばされ戦闘不能になったものの、辛くも生存。撤退後はシグマと共に修復される。
この行動にポップも「仲間のために命を捨てる覚悟が無いと絶対に思いつかねえ」と戦慄する。
死の大地にて再びダイ一行と対峙。クロコダインとまたも激突するが、今度は逆に彼に投げ返され、大魔宮でハドラーに埋め込まれていた黒の核晶が爆発した際、その衝撃で表面が崩壊する中、仲間たちを大爆発の難から救っていた。
ダイ一行が撤退すると、バーンへ反旗を翻すハドラーの加勢に臨もうとするが、ミストバーンとキルバーンに足止めされ、さらにハドラーがザボエラの卑劣な横槍で拘束、バーンに光魔の杖を投げつけられ処刑されかけるも、彼はハドラーを守るため、特殊能力を発動。身を三度挺してハドラーと仲間たちを救い、ハドラーの代わりに光魔の杖を胴に受け、コアを破壊される。
「……ミンナ………ハドラーサマヲ…タノム……………!」
と、ぎこちなくも生まれて最初で最後な言葉を遺して死亡、かくしてフェンブレンに次ぎ、ハドラー親衛騎団第二の殉職者となる。
主と仲間たちを最期な最期まで想い守り続けた彼の死には、ハドラーを含むメンバー全員が動揺を隠せず、「やっと覚えて初めて喋った言葉がそれかよ!」と、ヒムも号泣した。
仲間たちにハドラーの命運を託して消滅。主と仲間たちを最期の瞬間まで守り通したのだった。
バーンは文字通り「チェックメイト」をかけていたにも関わらずハドラーを仕留め損ねたからなのか、「本来はチェックメイトがかかっていたらキャスリングは禁止だ」と、僅かに残っていた頭部の欠片目掛け光魔の杖を半ば八つ当たり気味に投げつけ粉砕する。
しかしながらバーンがハドラーたちと争ったのはチェスではなく飽くまでも実戦であり、さらにザボエラの卑劣な横槍も相まってルール破りはお互いさまということで、彼の「チェックメイト後のキャスリング」という禁じ手は充分に許容されて然るべしだろう。
能力
キャスリング
「ルック」の駒としての能力。巨大な鎧が真ん中から真っ二つに割れ、中から本体が出現し「キング」であるハドラーと位置を入れ替える。外殼はバリアボールとなってメンバーを全員退避させる。
その姿は、ルックのイメージとはかけ離れた細身でスマートなもの。地味にヒムと少し似ている。鎧を脱ぎ捨てた姿でも戦えるが、使用されたのは仲間を救うのに使われた1回きりであり、ブロックはそのまま戦死した理由から詳細は不明。
また、ハドラー親衛騎団のメンバーは各々1系統ずつ呪文を習得しているが、彼のみ呪文を使用した形跡も皆無。だが、もしも他のメンバーと同様に呪文を使えるとすれば、彼は消去法でヒャド系を覚えていると思われる。