遂に地球人類全面降伏か?
今こそ心を一つにして、巨大な闇へ立ち向かえ!
次回、ウルトラマンダイナ最終回『明日へ…』
お楽しみに!
概要
『ウルトラマンダイナ』最終話のサブタイトル。1998年8月29日放送。
ストーリー
ナレーション「地球消滅の危機に、クラーコフは最終兵器・ネオマキシマ砲を搭載。巨大なる闇を迎え撃つべく、発信した…!」
ネオガイガレードはダイナとの戦闘中、リョウ隊員を人質に取り、ともにグランスフィアに飲み込まれようとしていた。
「俺は今、君だけを守りたい!」
とダイナがパンチで亜空間バリアを突破、ネオマキシマ砲でネオガイガレードを倒す。
が、クラーコフもグランスフィアに取り込まれそうになる。しかしダイナのおかげで脱出に成功する。
それと同時にガニメデ基地はグランスフィアに吸い込まれてしまった。
そしてクラーコフに帰還したアスカとリョウ隊員だったが、
「『君だけを守りたい』なんて…正義の味方のセリフじゃないわよ!」
と突っ込まれてしまう。
「かもな…でも俺は俺だから…」
アスカは倒れてしまう。
その頃。地球の空はグランスフィアで覆われていた。
「スフィア…なんて巨大な…!」
「地上各都市上空にも、同じ球体が出現しています!」
「なんだと!?」
「地球人類よ、その者たちの中へと同化せよ。その者たちもかつて、お前たちと同じような人間であった――限りある命に怯え、互いに争い、遂には自らの星をも破滅への危機へと追いやった。だが彼らは、克服したのだ! 人を、あらゆる有機物、抜き物を…遂には惑星自体を1つに融合し、完成させた完全無欠の生命体……それが私だ!」
「まだ間に合う!地球が滅び去るその前に、私はお前たちを迎え入れようと…私こそ地球の歩むべき、未来だ!」
全ての存在を一つに融合したと言うグランスフィアは地球人に同化するように迫る。
「でたらめだ!そんな完璧な世界などあるものか!」
それを聞いたコウダ副隊長は抗議する。
「でも……意味は叶ってます。人間も科学が、全ての生態系を改造できれば環境破壊による滅亡を回避できる…!」
グランスフィアの考えに賛同する意思を見せるナカジマ隊員だったが…
「でもそれは……生きてるっていえるのか!?」
「え?」
「死がなくなる代わりに夢も、ロマンもなくした世界……本当に俺たちが目指している未来なのか!?」
「でも、それは…」
「不完全でいいじゃないか!矛盾だらけでも構わねぇ!!人の数だけ夢がある。俺は……そんな世界の方が好きだ!」
とヒビキ隊長はグランスフィアの考えを否定する。
「それに奴らは多くの人の命を奪った!今度だってリョウとアスカを!!」
するとそこにアスカとリョウ隊員がやってくる。
が、アスカは倒れてしまう。
「信じていたぜ。こうやってまた仲間の元へ帰って来てくれるってな!」
とヒビキ隊長はアスカを抱きしめる。
しかし、既にグランスフィアは火星に迫っていた。
それでもグランスフィアのバリアを突破する方法はなかなか見つからない。
が、アスカはグランスフィアが一点にしかバリアを張ることができないという弱点を見つけたと告げるが、
「でもアスカ…お前それいつ見たんだ?」
とナカジマ隊員に問いただされる。
「後がない状況だ。根拠なしで作戦は決められない」
とコウダ副隊長に言われ、回答に困るアスカ。
するとヒビキ隊長は
「奴がクラーコフを庇い、光線を撃ったときだ。そうなんだろう?」
「お前は…目立ちたがり屋の単細胞野郎! そんなお前は今まで黙ってた。自分が…ダイナってことを!」
とアスカがダイナであることをカミングアウトする。
まさかの一言に驚く隊員たち。
「なぜだ?なぜ1人で苦労を背負い込んだんだ!?」
とアスカを問い詰めるヒビキ隊長。
「俺…確かに目立ちたがり屋だけど、それ以上に照れ屋なんスよ…」
とアスカは返答した。
地上では火星付近でグランスフィアと決着をつけるというスーパーGUTSに対し、
「ネオマキシマ砲を封じられ、勝算はあるのか!?」
と疑念を抱くフカミ総監だったが、そこに前総監のサワイとイルマ参謀がやってきた。
二人は
「部下たちをまだ信用せんのか?それが総監としての役目だ」
「彼らはきっと勝ちます…そしてここへ帰ってきますよ」
とフカミ総監を説得する。
クラーコフでは衛星フォボスに接近したときネオマキシマ砲を中心核に発射、敵のバリヤー発生と同時にダイナがソルジェント光線を放ち核を破壊するという作戦に出た。
アスカが格納庫に向かうと、ナカジマ隊員がセッティングをしていた。
彼はアスカに自身の父親の話をする。
「一流の学者なのにさ、夢だのロマンだのって、まるっきしお金には縁遠くって…結構家族が苦労したんだよ。俺も恨んだ。親父の生き方なんてダメだと思った。だから俺は、絶対人に認められるような科学者なってやる。そう思ってた…そしてなった。けどな…俺が今こうやって頑張っていられるのはさ…親父のおかげなんだよね。俺どっかで親父のこと、尊敬してるよ。俺はずーっと、誰がなんと言われようが、どういわれようが親父のことが好きだった!矛盾だわこれ。矛盾……俺の嫌いな矛盾だね」
そして惑星フォボスにグランスフィアが接近し、施設が破壊されていく。
出撃しようとするアスカにコウダ副隊長は
「闇の破壊と同時に巨大な重力崩壊が生じて光ですら脱出は不可能」
と告げるがそれでも余裕を見せるアスカに
「今度ばかりはいつもと違う!時空の歪みに飲み込まれたら二度と帰って来られなくなる」
と警告するが「俺は必ず帰ってきます!」と告げ、アスカはアルファスペリオルで出撃した。
出撃後、リョウ隊員との会話の後マイ隊員にダイナの名前を付けてくれたことを感謝し、アスカはダイナに変身。
接近するダイナを電撃で迎え撃つグランスフィアだが、それでも止まらないと今度はスフィア合成獣を放ってくる。
が、それをビームスライサーで粉砕すると、クラーコフの攻撃準備が整った。
作戦通りグランスフィアはクラーコフが放ったネオマキシマ砲を防ぐと、グランスフィアの核が出現。
「俺は俺だ!ウルトラマンダイナだ!!届けぇぇぇっ!!」
ダイナが放ったソルジェント光線が中心核に炸裂し、グランスフィアは爆散した。
しかし、それと同時に重力崩壊が発生、ダイナは必死に脱出しようとするが、そのままダイナは飲み込まれてしまう。
それと同時に吸収された惑星が復活したが、アスカは帰ってこなかった。
マイは「どうしてアスカは帰ってこないんですか!?」と涙を流す。
カリヤも「アスカの命と引き換えに星たちが戻ってきた」と絶望的な考えに至る。
しかしコウダは「アスカは死ぬものか!」と彼の帰還を信じていた。
リョウもアスカは前に向かって飛び続けているとアスカの帰還を信じるのだった。
そしてアスカは異空間で父、カズマと再会し、二人で光の向こうへ飛び立つ。
すると、宇宙の向こうがまた光る。
カリヤ「あれは?」
マイ「星!ウルトラの星!」
ナカジマ「ウルトラの星、か…」
ヒビキ「俺達も行こうじゃねぇか。アスカに追いつけるようにな!」
リョウ「隊長…」
コウダ「ラジャー!!」
「「「「「ラジャー!!」」」」」
ヒビキ「夢を信じられる限り……光はそこにある!」
皆はいつか必ずアスカと再開できると信じ、前に向かって進み続けることを誓うのだった。
ウルトラマンダイナ END
余談
このバッドエンドともとれるラストに賛否両論が起こっており、この回の脚本を担当した長谷川圭一氏は知人から「子供が泣いた」と苦情が来たという。
また、Vシネマ「帰ってきたハネジロー」やウルトラマンサーガでアスカが帰ってくるという案も出ていたが、最終回を尊重したいという声やアスカ役のつるの剛士が「アスカはもっと飛んでいたいと思う」という意見からいずれも却下されている。
『ウルトラマン列伝』第38話「ウルトラマンダイナ!明日へ!!」ではこの回が放送された。
関連項目
新番組予告
来週からは新番組、ウルトラマンガイアがスタート!
襲い来る未知なるモンスターにガイアの闘魂が激突する!
行け、バージョンアップファイトだ!