前史
2019年10月初頭、バーチャルYouTuberユニットであるアイドル部はもこ田めめめのソロライブや花京院ちえりのちえりーらんど配信など精力的に活動をしていた。
そんな中、10月6日にアイドル部メンバーの一人である夜桜たまのTwitterアカウントのプロフィールが更新され、「どっとらいぶ所属」などの文言が消え、ヘッダー、固定ツイートが初期化された。
さらに翌7日、夜桜が何かトラブルが起きていることを仄めかすツイートをし、その直後に配信を行う。
その中で「自分はアイドル部を辞めたりしない」と前置きした上で「本当は今日、自身のソロライブの告知がありその準備を8月から続けていたが、10月になっても何の連絡がなく、確認したら他の業務の後回しになっていた」という運営への不満を告発した。その配信を受け、花京院は運営を擁護するツイート、配信を行い、非難を受けることになる。
それから約2ヶ月後の12月2日、アイドル部の一人カルロ・ピノがアイドル部内部に何らしかの複雑な事情があることを仄めかすが、これも運営擁護と取られ一部では非難されることとなった。
その2日後の12月4日に夜桜たまと猫乃木もちの二人の契約解除が発表される。
これでアイドル部界隈は大荒れとなった。
そして運営擁護と取れる行動をしていた花京院、カルロの2名がヘイトを集めることとなる。
まさかそれが後のフラグとなろうとはこの時点では誰も思っていなかった…。
そして.LIVEから離れた夜桜たまの演者は楠栞桜に転生し、活動を再開。
麻雀関係の案件を多く抱え、Vとして大きく飛躍していく…そう思われていた。
ecという存在
楠が活動を始めた2019年12月頃からドルアンにec と呼ばれる人物が頻繁に書き込みを行なっている。
その中でecは楠の活動を賞賛し、彼女のコラボ相手への批判などをしていた。その中で際立ったのが、楠氏の天鳳の戦績報告、他VTuberの前世リークと誹謗中傷だった。
ちなみにecというのは5chの強制コテハンであるワッチョイの3, 4桁目が"ec"であることに由来する(一週間でワッチョイは変わるが、この3, 4桁目はプロバイダに依存し変わらない。)
アンチスレの住民とバーチャルYouTuber、本来は関係ないはずの両者なのだが…
疑惑の始まり
ecは天鳳での楠の成績をスレに書き込むようになる。天鳳には成績を見られるサイトがあり、そこを見て書き込みをしているものと思われていた。
ところが2020年5月4日
【バーチャルYouTuber】.LIVEアイドル部アンチスレ#12016【アップランド】
241 :名無しさん@お腹いっぱい。 (ワッチョイW 27ec-leZ0)[sage]:2020/05/04(月) 02:46:01.64 ID:xA5KhpAE0
【速報】
栞桜三段復帰
塩二段一瞬で終わったわ
と楠が三段に昇格したことをドルアンに書き込んだのだが、該当の対局が終了したのは2:45であり次の対局が始まったのが2:46。
それに加えて、対局の結果が該当サイトに反映されるまで10〜20分ほどのタイムラグがある。
つまり本人かそれに近い人物、もしくは該当対局で楠と同卓した人間しかこの書き込みを行えた人物がいないのである。
ecはあくまでも外部サイトで知ったと主張しているが、この矛盾を突かれると観戦アプリを使ったっ主張を変えるが、該当卓は天鳳の上級卓であり、同卓していないと観戦は不可能。
これについて有志が天鳳運営に問い合わせをしたところ「上卓の観戦はサーバー側で破棄しているため、観戦はできない」と、ecの主張をはっきり否定している。
よって、楠の戦績を不正な手段によって知ったのだという疑惑が持たれた。この件を機に、ecの書き込みの調査が有志によって行われた。
すると、ecが書き込んだ楠氏についての多くの速報が、同卓者あるいは楠氏本人にしか知り得ないタイミングで書き込まれていることが判明した。
それらのことをどうやって知ったのか追及すると、ecは「簡単なことだ」とはぐらかし説明を拒んだ。
そこからさらに大きな疑惑が動き出すことになる。
スレ民による追究
この一件でecは注目を集め、その書き込みが精査されたのだがその内容は楠本人しか知り得ない情報とその周辺人物への誹謗中傷、情報流出というとんでもないものだった。
さらにワッチョイにより「76」と呼ばれていた人物がecと同一人物ではないかという疑惑が持たれた。ちなみにその76は鳴神裁に.LIVEの内部情報をリークしたという疑惑を持たれている。
と、非常に問題のある書き込みを多数していた。
そしてecが楠本人ではないかと疑われ、もし本当にecが楠であるならばバーチャルYouTuber生命がほぼ確実に絶たれる一大スキャンダルとなった。
そしてec=76なら2019年10月頃からドルアンなどで花京院やカルロを叩き、夜桜が悲劇のヒロインになるよう暗躍していたという可能性がある。
その後、ecは2020年7月頃にドルアンへの書き込みをやめている。
なおec及び76の細かな書き込みの内容はここには書かない。興味があれば各自検索していただきたい。
楠の反論。しかし…
このことについて楠はnoteを介して事実無根であることを訴え、場合によっては法的措置も辞さない姿勢を見せた。
しかし、よりにもよってそのnoteの記事からIPアドレスが流出し、問題人物と楠栞桜のIPアドレスが一致していたことが判明したのである。
noteの微弱性に気付いたのは特別な技術を持ったハッカー等ではなく「昔サービス終了するエロゲの画像保存の仕方聞いたの思い出して寝る前の暇潰しにソース見ただけ」という滑稽極まる理由で誰でも閲覧できるソースコードに表示されっぱなしだったIPアドレスをたまたま見つけてしまったドルアン住民の一人だった。
彼はその功績からエロゲで抜いたついでにIPを抜いた男として語り継がれ「二度抜きおじさん」と呼ばれている。
IPアドレス自体は即座に個人情報に結び付くものではないが、件の問題人物の行動を踏まえると最低でも同居人並みの親しい人物、あるいは楠栞桜の自宅の天井裏に潜んで私生活を監視している忍者のようなストーカーでもいなければ他人であることを説明できない状況であった。
問題が発覚した直後、noteの運営は即座に誹謗中傷への対応を見せたが、ダイレクトメール等を使わず楠のツイッターに直接リプを送り付けてしまい、余計に騒動を拡散させてしまった。
そして…
本当にecと楠が別人であるならば楠は即座にecに対してなんらかの法的措置を行う必要があるにも関わらず、それをせずに配信をしたせいで疑惑はより深いものになる。
そして2020年8月20日、楠が活動休止を宣言する。
その少し前にTwitterやYouTubeに不正ログインを試みられているとツイートしており、それ関連で活動休止をしたとしており、その方法はSKIMAというサイトからのパスワード再設定のメールが来ていることが不正ログインの根拠と主張しているのだが、SKIMAはパスワード総当たりにしても通知が行かないことが発覚。嫌がらせ程度ならできるがそれでパスワードの習得なんてできないので彼女の主張には矛盾が生じることになり、本当に不正ログインの試みがあったかどうかは不明である。
楠が抱えていた案件のほとんどは吹き飛び、8月25日のツイートを最後に彼女はネットから姿を消した。
楠個人の評判は地の底にまで落ちており、ecに対して訴訟などの法的措置を行わない限り彼女の名誉回復及び活動再開は難しいものだと考えられる。
余談
楠(夜桜)のこれらの疑惑が発覚してから「内部機密なので詳しくは話せないが.LIVE内部に情報流出、誹謗中傷犯がいる」「夜桜の本性を知っている」という前提で花京院、カルロ両名の主張を見ると腑に落ちる部分が多々あり、両名の名誉は回復することになった。
noteの脆弱性は改善されたが楠の評判は一向に改善されないまま、彼女は活動休止に至った。
これらの一連の騒動からnoteに名前を書いた人物を(社会的な)死に至らしめるとしてDEATHNOTEと揶揄されている。