ジュリアス・キングスレイ
じゅりあすきんぐすれい
CV:福山潤
人物
神聖ブリタニア帝国より、ユーロ・ブリタニアへと派遣された軍師。
ナイト・オブ・ラウンズである枢木スザクを護衛としており、更に皇帝から委任権の象徴である「インペリアル・セプター」を託されていることから信頼もかなり厚い人物だと思われる。
第3章以降のネタバレが含まれますので、閲覧の際は御注意下さい。 |
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自分の立案した作戦の優位性を全く疑わない自信過剰な性格で、どこか芝居がかった所作を取る。
ユーロピアへの攻勢に当たっては、シン・ヒュウガ・シャイングの協力の元で方舟の船団という架空のテロ組織を作り出し、ネットに飛行船から爆弾を投下して洋上発電所を爆破し、ユーロピアに降伏を促す動画を流した。
その後、テロを裏付けるように電力が途絶えた事から、パリでは大規模な市民デモが起こり、それにより政府機能も麻痺した。これこそが彼の狙いであり、その混乱に乗じて一気に攻勢を仕掛ける作戦である。(なお、流した映像は加工品なので、発電所は無傷で存在していて、後の「フレイヤ」を思わせる爆弾も存在しない。)
この作戦は領土・領民の保全を第一としていたヴェランス大公らと真っ向から反するものであったが、皇帝の名代という立場を使って大公らを反逆者として幽閉してしまった。
あっという間に主導権を握ったかに見えたが、シンもまたユーロ・ブリタニア掌握を目論んでおり、利害の一致で一時的に協力していたが、ミカエル騎士団を率いて反旗を翻す。
そんな窮地の中、シンとの会話がきっかけで情緒不安定になり…。
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その正体は第2章の時点でも大体の人が予測していたように、本編の主人公であるルルーシュ・ランペルージその人である。
「ジュリアス・キングスレイ」というのは皇帝がギアスで創り出した仮初めの人格であり、ユーロ・ブリタニアに送り込まれたのは、この人格がどの程度動くのかの実験とついでに膠着気味な欧州戦線を進展させられればいいという意図からである。スザクが付いているのも当然、護衛だけでなく監視も兼ねての事である。
本来憎むべき相手であるシャルルに忠誠を誓うという、あまりにも無理のある記憶改竄であったためか、上記の錯乱したくだりでは、「消えろ!ジュリアス・キングスレイ!」と、ルルーシュの元々の人格が復活し、ジュリアスを否定するような言葉を吐く場面もあった。
(後にアッシュフォード学園に送られた時には、ここまでの拒絶反応は発生していない)
ジュリアス当人の人格も、自分の能力に過剰なまでの自信を持っている、敵対者を笑いながら踏みにじるなど、ルルーシュの負の側面のみを抽出し、極端に強調したようなものになっている。
それを受けてか、小太刀右京の手がけた小説版では、「思春期の万能感が形をとったような、現実味のない男」という、辛辣な描写がされていた。
因みに、ジュリアスの時は左目の眼帯を外してもギアス能力は無いらしい。
トリビア
- ジュリアス・キングスレイの名前(Julius)はユリウス・カエサルに言及しており、彼が滞在する場所も「カエサル宮殿」になっている。
- 主要な敵役の一人にも見えながら、ジュリアスは実際には主人公たちと直面することはない。彼はむしろ敵役、シン・ヒュウガ・シャイングと対決する。
- OVAシリーズを通して多くの場面で、ジュリアスの状態が不安定で、それは彼の本来の人格が一時的に再浮上することに由来することが示されている(ナナリーの名への言及、あるいは、ジュリアス・キングスレイを全く別人であるかのように否定するなど)。
- ジュリアス・キングスレイの価値観と理想は、ルルーシュのそれからは全く逆のものになり、皮肉にも、シャルルのギアスをほぼ克服することさえ可能にしている。ジュリアス・キングスレイは、ルルーシュが嫌悪する人物そのものの具現になっている。それは彼の登場するエピソードの一つで、彼が皇帝、つまりルルーシュが最も忌み嫌う人物への自らの献身を宣言した際に明確なものになる。
- ジュリアスは、ギアスへの抵抗から来る発作を除いて、ほとんど枢木スザクに対する認識を表してはいない。スザクを伴った移動それ自体が、おそらく彼の発作への引き金となっている。スザクへの中立的な態度は、まさにルルーシュの彼に対する態度の正反対で、スザクを伴っていること自体が恐らく、彼を常に過去の記憶へと呼び戻す理由になっている。
- ギアスは、先端部と左目の真下から二つの紫の水晶を吊り下げた、精巧な眼帯で隠されている。皇帝としてのルルーシュの帽子の左側に下げられていた緑の水晶に似ている。