概要
『忍者と極道』に登場する人物。
顔にΩの傷痕を持つメジャーリーガー。799本塁打記録を持つ。年齢は推定30代前半。
幼い頃は引っ込み思案ないじめられっ子(他3人よりやや若く結成当時は小学生)だったが、殺島飛露鬼に「いじめっ子の殺し方を教えてやる」と吹き込まれ、『聖華天』に入る。
『聖華天』はじまりの4人ということで特攻隊長「Ω」として大暴れしていたが、忍者によってチームを半壊・解散させられた後は下野。他の3人と異なりヤクザになることにも興味を示せず漫然と日々を送っていたが、TVで王・キング(どう見ても某キング)のスイングを見たことで野球に興味を持ち、単身渡米する。
そして野球無経験から大リーグの本塁打王にのしあがり〝旋風(かぜ)を呼ぶ男〟〝OH! MY GOD HERO〟の異名で呼ばれ、日本でも国民栄誉賞候補の英雄と称されるようになった。
しかし、「ある経験」から腐った少年時代の自身を救ってくれた野球を信じ切ることが出来なくなり、虚無感に苛まれていた時に殺島からの招集を受け、帝都高大爆走に加担する。
極道技巧はバットのスイングのみで凄まじい突風を巻き起こす〝【黄金の旋風】(おうごんのかぜ)〟。
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以下、ネタバレ注意
ホームラン王として誰しもが憧れるヒーローとなったΩは、多くの子供たちに慕われていた。
自身のファンである難病患者・ブライアン少年と出会ったΩは、かつてのベーブ・ルースのように、「俺がホームランを打ってやる。だから君も手術を受けるんだ」と約束を果たした。
だが、ブライアン少年は治療の甲斐無く若い命を落とす。
「野球ではどうしようもないことだって世の中にはある」と、頭では解っていたΩであったが、心はどうしてもそれを理解できず、自身の無力さに打ちひしがれる。こうして、Ωには有り余る金も名誉も女ですらも空虚なものに感じるようになってしまった。
そんな中で、「暴走族神」からの招集を受けたΩは、自身の原点である暴走を敢行し、束の間の黄金時代を取り戻す。
その前に立ちふさがったのは、帝都八忍の長・神賽惨蔵。大の野球ファンである神賽はΩの変貌に悲しみを隠せず、その心が壊れた契機はニュースで報道されたブライアンの死にあると見抜き、ブライアンそっくりに変身してΩの動揺を誘う。
だがΩは優しい心を取り戻しそうになるも自ら振り切り、あくまで神賽に対抗。それを受けて神賽は王・キングに変身。驚くΩ相手に互いにバットをぶつけ合うというスイング対決に及ぶ。
「魂取りしようぜ(プレイ・ボール)!」
激しいぶつかり合いの果てにキング(神賽)はΩとのスイング対決を制し、バット一閃。Ωはその一撃で絶命するが、吹き飛ばされた首は野球を志した時の夢__キングとの真っ向勝負を叶えた笑みに満ち、宇宙まで飛ばされて星になった。