概要
ペロー版の「シンデレラ」では、国中の若い娘にこの靴を履かせた結果、ガラスの靴を履ける上品な足の持ち主はシンデレラしかいないことが明らかとなり、シンデレラは王子と結ばれる。
小説家のバルザックが「ガラスの靴など履けるはずがない、毛皮の靴の間違いだろう。これはシンデレラの物語を聞き取りした連中の書き間違いに決まっている」とした話はそこそこ有名かもしれない。
- フランス語で「ガラス」を意味するverreと、「リスやテンの毛皮」を意味するvairは、どちらも全く同じ「ヴェール」という発音をする。また、ペロー版が発表された当時のフランスではリスの毛皮は王族などしか身に着けることのできない高級品であった。
ただしその後、ペローが登場する以前の時代かつ他国で採集された物語にも、ガラスの靴が登場するものが発見されている。
ちなみにグリム童話のシンデレラや原型になった民話には、ガラスの靴も毛皮の靴も出てこない。靴は3回出てくるが、銀糸で刺繍された豪華な靴が2回と黄金の靴が1回である。
また明治時代に教科書に掲載されたシンデレラの邦訳版「おしん物語」では扇子になっている。これは当時の日本にはほとんど靴が流通しておらず、さらに貧しいおしん(シンデレラ)が履いているはずはない、かといって草履にしてしまったら誰でも履けてしまうという苦肉の策の結果考えられたもので、扇子の柄を言い当てることで王子と結婚できることになっていた。
転じて「あなたが私の求めた理想の人」を暗示するシンボル。
それを履かせることは、即ち自分が追い求めた運命を成就させることを示唆する、とも言い得る。
あなたの用意したガラスの靴を履いてくれる人は誰ですか?
DQシリーズのガラスの靴
DQ6から登場した装飾品。女性専用装備で、かっこよさ+45という驚異の数字。ちなみに男性も装備できるデセオのパスと同じ。
ただし装備すると素早さが下がってしまうが、本来ガラスが靴に使われる素材でないことを考えれば無理はない。
ベストドレッサーの賞品であるほか、沈没船にも沈んでいる。
DQ7にも登場するが、こちらは少し数値が下がってかっこよさ+30。
デザインはSFC版までは普通のハイヒールだったが、DQ7からはミュールのようなデザインになった。
参照項目
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なかむら硝子工房株式会社…実際に履けるガラスの靴が制作されており、こちらの夫婦が結婚5周年記念に制作を依頼している。