概要
アメリカのオハイオ州クリーヴランドを本拠地としてNFLのアメリカン・フットボール・カンファレンス(AFC)北地区に所属するチーム。球団本部や練習場は同州ベリアに置かれている。
チームカラーは名前の通り茶色(と橙色)。
公式チームロゴと云うものが存在せず、側頭部がオレンジ一色でマークなどが描かれていないヘルメットの絵を代わりに使う。
チームの歴史および通算成績は初代・2代目を合わせたものが公式に記録されている。
チーム名
球団創設時の副会長でGMやヘッドコーチを兼任していたポール・ブラウンに由来する。ブラウン自身は別の名称を望んだが、最初のファン投票で選ばれた名前に商標権の問題があり使用出来なかったため、仕方なくブラウンズを採用したと言われている。
本拠地球場
- クリーヴランド・スタジアム(1946-1995)
- ファーストエナジー・スタジアム(1999-現在)
歴史
初代
1944年に創設され、1946年からオールアメリカン・フットボール・カンファレンス(AAFC)に参加。当時のチームは圧倒的な強さを誇り、リーグを4連覇した。なお、AAFCで優勝を経験したチームはブラウンズだけだった。
1950年、AAFCはNFLに吸収されたが、ブラウンズは加盟1年目でいきなりNFLでも優勝。1969年までの20年間で11度チャンピオンシップに進出、うち4度を制覇した。
1963年にポール・ブラウンは成績不振の責を問われてヘッドコーチを解任され、球団を追われてしまう。皮肉にもこの翌シーズン(1964年)が初代ブラウンズにとってチーム最後の優勝となってしまった(NFLチャンピオンシップがスーパーボウルとなった1966年以降は初代・2代目ともに制覇どころか進出すらしていない)。
1995年にはオーナーがメリーランド州ボルティモアへの移転を発表。移転に反対する地元ファンからは100件を超える訴訟が起こされたと言われ、チームやクリーヴランド市、ボルティモア市の話し合いにより「ブラウンズ」の名前と歴史はクリーヴランドに残し、エクスパンション(リーグ拡張)で新設されるチームに継がせることが決まった。そして移転したチームは1996年からレイヴンズとなり、ブラウンズは3年間活動休止と云う扱いになった。
2代目
初代チームが去ってから3年後の1999年、エクスパンションによりNFL31番目の球団としてチームは復活した。
東・西・南・北の4地区制となった2002年、復活後初のプレイオフ進出を果たすも、復活後のチームは地区優勝が無いどころか万年最下位と揶揄される長期低迷の中にある。特に2017年はシーズン16戦全敗を喫するなど、2011年から7シーズン連続で地区最下位に沈んだ。
2020年シーズン開幕時点ではNFL最長(北米4大スポーツ全体ではMLBのシアトル・マリナーズの19年連続に次ぐ長さ)となる17年連続でポストシーズン進出を逃していたが、このシーズンで地区4チーム中3位ながらワイルドカードを獲得して負の記録を一応ストップさせた。
永久欠番
- 14 オットー・グレアム(クォーターバック)
- 32 ジム・ブラウン(フルバック)
- 45 アーニー・デイヴィス(ハーフバック)
- 46 ドン・フレミング(セイフティ)
- 76 ルー・グローザ(オフェンシブタックル、プレースキッカー)
何れも1960年代以前(初代ブラウンズ)の人物である。
ライバルチーム
同じオハイオ州内に本拠地を置くチーム。ブラウンズを去った後のポール・ブラウンが創設した。
初代ブラウンズが本拠地を移転したことで誕生したチーム。現ブラウンズと同じAFC北地区に所属する。
球団史上最後のNFL優勝がスーパーボウル開催以前まで遡る、レギュラーシーズン16戦全敗を経験していると云った弱小ぶりに共通点がある。