「よお、ウーグウェイ導師」
「しかも今度は、俺を止める貴様はいない」
「カイ様の世になるのだ!」
概要
CV:英語版「J・K・シモンズ」/日本語版「石井康嗣」
一人称は字幕では「俺」「おれ」「俺様」「カイ様」。
二人称は「貴様」「お前」「名前呼び」。
三人称は「そいつ」「ヤツ」。
『カンフーパンダ3』の悪役。500年前の中国の将軍。特徴的に枝分かれした巨大な角と翡翠色に光る目を持った牡牛。また、500年前は角が枝分かれしていなかった。
圧倒的な戦闘力を持ち、ウーグウェイ導師と互角に渡り合える。武器は長い鎖で繋いだ2刀の翡翠刀。
そんな彼の最大の特徴は、気功で相手の気を翡翠に変え自分の力にする技を持つということ。気を奪った相手を生死に関係なく翡翠のゾンビ(「ゾンビスイ」)に変えて具現化、隷属できる。
そしてゾンビスイの視覚や聴覚等をリンクさせて操ることもできる。また、超遠距離から自由に回収する事も可能。
操るだけではなく奪った気を使用して力を得ており、翡翠城を一撃で破壊し、切り立った崖を一息で昇りきるなど超常的な身体能力を体現する。
ウーグウェイを憎んでおり、彼に連なる中国全土のカンフーマスターの全滅や痕跡の撲滅を企む。
関連イラスト
以下ネタバレ注意!!
物語の500年前、カイは中国全土に名を轟かせる戦士であり「翡翠刀の達人」「痛みの伝道師」「復讐の野獣」「旦那キラー」などの呼び名があり、ウーグウェイの親友だった彼は共に大軍を率いていた。
ある時待ち伏せを喰らい、重症を負ったウーグウェイを何日も抱え、雪に閉ざされた「パンダの村」にたどり着く。
彼らの操る癒しの“気”を与えられウーグウェイは回復するが、カイは気を与えることが可能ならば奪う事も可能ではと考え付き実行。相手の気を自分の気に変える力を得たが、カイを危険視したウーグウェイとの対決の末に敗北、「魂の王国」へ追放(=死)されてしまう。
この時、カイの使用した武器は両端に刃の付いた槍剣であり、真っ二つになった。ウーグウェイの武器は杖であり、500年後に同一の武器または類似の存在も再び対峙することとなる。
その後は「魂の王国」で力をつけ、伝説となったカンフーの老師達を次々と打ち倒して翡翠に変えていく。
そして遂に、ウーグウェイと「魂の王国」での戦いに勝利し彼を翡翠へと変える。これにより十分な力を手に入れたカイは、その力で霊体ながら「肉体の王国」に蘇った。
死者という事もあり物理的手段で倒すことはできず、ウーグウェイ曰く「気功の使い手」だけが彼を止められるらしい。
このように設定だけ見ると力を求めて残虐な行為に手を染めて親友を裏切った悪者と見えるが、本編のウーグウェイとカイの認識の食い違いを考えると、カイが力に溺れてウーグウェイを裏切ったという単純な話ではない可能性がある。
カイはウーグウェイを兄弟のように思っており、その口ぶりも「ウーグウェイが裏切った」と認識している。
生前は全土に名が知れた将軍なだけでなく、立派な人物であったと予想され、率先して戦場に立ち友の為に命を懸ける事のできる勇敢さを持っていた。
現世で暴れ回るのもウーグウェイの全てを否定する為であり、ウーグウェイの像を(皮肉かどうかは不明だが)称賛し、対戦相手の気や実力を褒めるなど、所々に武将然とした性格が見える。
自らの名前を残す事に執着しているのか、劇中では何度も自分が歴史に残っていないか質問をする。しかしウーグウェイの名前だけが広まっており、残念がっている。
その意味ではポーとノリが似ている部分もあり、利害の不一致がなければ友人になれたかのような会話もしている。剽軽な面や感受性に富む面もあり、血も涙も無い冷徹な人物ではない。
心底憎いならばウーグウェイの翡翠を割る、回収不可能な場所に捨てるなどしてもよさそうだが、彼だけは大事そうに首にかける、度々話しかける、戦闘の際に使用しないなど愛憎ゆえか特別扱いしている。
実際に英語では「I loved him like a brother.(兄弟のように愛していた)と言うほど。
ポー達は当時の出来事を「ウーグウェイが残した巻物」経由でしか知らず、パンダ村での真実はもはや彼とウーグウェイしか知るものはいない。
親友を背負いながら雪山を上り救いの手を探すほど情の通った人物が、なぜ力に溺れ裏切られたと思うようになったのかという謎は残っている。ウーグウェイが正せば受け入れてもおかしくない関係のはずだったのだが……。
そのため「ウーグウェイが嘘を付いたり、不都合な真実を隠しているのでは?」「ウーグウェイを守るために力を求めたのに殺されたから裏切られたと思っているんじゃないか?」などと考察の声が上がっている。
ウーグウェイがなぜ彼が蘇ると予言し、カイが蘇る方法を知っていたのかは不明。気にはそれを可能にする力があるのかもしれない。
気を奪ったことが関係しているのか、はたまたウーグウェイの記憶違いなのか、あるいはポー達の想像なのか、過去を描いた巻物の中では彼の角の形が大きく変わっている。
巻物の中では枝分かれしてない角が額をグルリと覆うように生えており、現代では側頭部から生えて枝分かれになっている。
彼のイラストで角に大きく違いがあるのはこれが理由である。
描く際には額から生えてるのに枝分かれ、側頭部から生えてるのにツルリとした角にならないように注意が必要。
英語表記は「Kai」。当初はヤクをモデルにする予定だったらしい。
イメージのモデルは、一作目に検討された、タイ・ランの軍勢のボスにいた「四本腕のヤクの闘神」だとか。複数の腕を再現するために、当初は髪の毛が念力によって第三の腕として機能するプランもあった。
彼の右腰には翡翠にされたタイ・ランが居るのが、あちこちのシーンで短い時間だが確認できる。
ちなみに唯一ウーグウェイ以外でゾンビスイにされていない。
(メタ的なことを考えると、彼もゾンビスイにされると関連して描写が多くなり収拾がつかなくなるため)
魂の王国で倒したカンフーマスター達は日本語と英語で倒された数のニュアンスが変わっている。日本語では「今まで出会ったマスター全員」で、英語では「出会ったマスター全員」か「魂の王国のマスター全員」か判断しにくい節がある。だが、少なくとも、サンダーライノ(サンダリングライノ)やドルフィン、ゴートやコモドドラゴンなど、故人のマスターが他に数多く言及されているのにゾンビスイにされていない、中国全土のマスター達を拉致したと言われているが、公式の設定でゾンビスイにされたリストに入っていない、カイが倒された際にも、存命組ではクロコ、チキン、ベア、マスターファイブとシーフーしか解放されていないので、やはり「出会ったマスターは全員」というのがより辻褄が合う。
皮肉な事に、名前で言えば「龍の戦士」に一番近いタイラン同様、カイは、見た目や性質では最も「龍」に近い性質を持っている。
当初は異なるキャラクター性を持っていたらしく、声優としてマッツ・ミケルセンが予定されていたが、キャラクター性の変更により役を降りたらしい。
また、魂の王国では巨大で怪物のような姿になる予定でもあった。
彼のテーマソングは「Imagine Dragons」の楽曲「I'm So Sorry」のアレンジである。
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クレイトス - ゲーム『ゴッドオブウォー』シリーズの主人公。鎖に繋がれた双剣を武器とする孤高の戦士というキャラクター像が共通している。
ドラゴ・ブラッドフィスト - ヒックとドラゴン2の敵。互いにデザインが似ていると指摘されることも。