「もっと遠い村へ行き、金属を集めろ、中国は私のものだ。」
「この武器で私は、中国全土を傅かせる。」
「死者は過去の存在だ。私は未来に生きる。」
プロフィール
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※1 劇中の発言によると年齢は最低でも30歳以上で、パンダの村を襲ったのはおそらく10代の頃になる。
※2 自身の大罪によってクジャク一族(貴族)が衰退して以降は、(オオカミたちを除けば)ヤギの予言おばばがシェンに残された唯一の身内とも言える。
概要
赤い瞳の白い孔雀で、少しは飛ぶ事もできる。乱舞による武術を得意としており手投げ用の短剣や薙刀を駆使して戦う。実力はかなりあるようで、劇中マスター二人を相手に互角な闘いをしていた
一人称は「私」。小説版では「わたし」。二人称は「お前」もしくは「君」。
かつてはクジャク一族の継承者として、統治する領土である中国の大都市「ゴンメン」で暮らしていた。
「ゴンメン」ではクジャク一族によって花火が発明されていたが、彼は次第に火薬のもつ破壊の力に魅入ってしまい大砲の開発を始める。
心配した彼の両親が教育係でもある予言おばばに相談すると、彼女は「シェンが悪の道を進めば必ずや白黒の戦士に敗れる」と予言した。それを聞いたシェンは予言通りになることを避ける(=未来を封印する)ため、「ゴンメン」付近に存在したパンダたちの村を焼き討ちし、ジェノサイドを図った。
しかしシェンの凶行に恐怖を抱いた彼の両親は息子を「ゴンメン」から永久追放を決定。シェンは復讐を誓って町を去った。
月日は流れ、彼はウルフ隊長率いる狼の軍団やゴリラの護衛たちを従え、花火の技術を応用した大砲を開発した。その大砲を手土産として現在「カンフー協議会」の管理下に置かれている「ゴンメン」に戻り、大砲でマスター・サンダリング・ライノを殺害し、マスター・オックスとマスター・クロコなどを投獄し、念願の「ゴンメン」の支配者となった。
しかし、「龍の戦士」のパンダであるポーがこちらに向かっている事を知り、予言おばばの予言通りになることに恐怖する。
ネタバレ注意
実は彼こそが、パンダの村を襲撃した際にポーの母親を死に追いやった張本人であった。
しかしポーは過去にあったことを一切知らなかったため、シェンは予言は外れたと思い込み中国を征服するための準備を着々と進める。
大砲を破壊しに来たポーを精神的に追い詰め、巨大な大砲で勝利する。そのままマスターファイブを拘束し、オオカミたちと共に大砲を積んだ船を出港させる。
その後復活を果たしたポーや解放されたマスターたちと再び対峙する。
しかし今回は運河という狭い場所であった事により砲撃が行えず、更にシーフーの加勢によって追い込まれてしまう。シェンはウルフ隊長に仲間諸共打てと命令するが、仲間を優先した彼は断ると命令に背いた。いくら追い払っても戻ってくるポーと仲間の裏切りに憤ったシェンは、ウルフ隊長をのかし自ら大砲を放ち仲間諸共一掃した。ポーやマスター達がかなりのダメージを負ったため勝利を確信しトドメを刺そうと砲撃するが、ポーがカンフーにおける悟りの一つである「内なる平和」を見出した事で砲弾を受け流されてしまい、自分の艦隊を全て破壊された。
自身の故郷と母親を奪われたはずなのに慈悲を見せるポーに困惑するシェン。「過去のことは忘れろ」と説得されるがそれを拒否して不意打ちで彼を殺そうとする。俊敏な動きと洗練された薙刀術でポーに一切の攻撃の隙を与えなかったが、支えていたロープが切れて崩れ落ちてきた自分の大砲を目の当たりにして観念した表情を見せ、そして呆気なく悲しい最期を迎えた。
悪役ではあるが元々屈折した性格ではなく、花火から大砲への開発に力を入れたのも両親を喜ばせたい一心からであった。その両親に勘当されて以降は幸せとは奪い取るものと考えるようになり、悪の道へと歩んでいった。また「たとえ自分の道が間違っていたとしても、もう後戻りはできない」と心の底では自覚している模様。しかし両親に見捨てられたことで、何もかも信じることができなくなってしまった様子も見受けられた。
また恩師である予言おばばを戦いに巻き込みたくないと思わせるような言動で解放したり、すでに他界している両親を軽蔑しながらも哀れんでいるかのような様子を見せるなど、全くの無慈悲な人物ではない。
当初の設定では、クジャクながらアルビノに生まれたが故に迫害された不幸が彼をねじ曲げ、同じく虐げられてきた狼族ぐらいしか友人にできなかったという事になっており、クジャク一族にも問題があったという位置付けになっていた。
また「白黒の戦士」とは実は彼自身の事であり、実際に「野望を阻み止めを刺した」のは敗北を認めて死を受け入れたシェンであったという見方もされている。
シェンの両親については、原語版や小説ではシェンを愛情から遠ざけた結果その苦しみに耐えきれず死んだとされ、日本語吹き替え版だと何者かに殺されたというセリフにされていた。