■概要
ゲーム「The_Elder_Scrolls」に登場する種族の一つ。シロディール語の表記では「Orsimer」。別名では「オーク(Orc)」「オルシマー」などとも。
「The_Elder_Scrolls」シリーズにおけるオークは、筋肉質の体つき・緑~灰色の肌、つぶれた鼻、下唇から突き出すイノシシのような二本の牙という特徴を持つ。魁偉な容貌から謂れなき迫害を受け、苦難の歴史を歩んできた種族だが、実はエルフの一種である。
シリーズ5作目「Skyrim」では人里離れた場所に要塞を築いてひっそりと暮らしており、一族の中で最も強い族長と、それを支える賢婦人の下、狩猟や採掘で生計を立てている。部外者に対しては閉鎖的で容赦しないが、ひとたび恩義を受けると仲間として迎え入れてくれる。
一方で全てのオークが脳筋という訳ではなく、魔法大学の図書館長を勤めるもの、皇帝に招かれるほどの料理を提供する美食家もいる。
■種族
総じてオークは「迫害されし者の守護者」であるデイドラの王マラキャスの庇護を受けており、忠誠と勇気を示す事で直接加護を受けられるほど愛されている。その反面、少しでもヘタれた所を見せると、一族単位で呪いをかけられてしまう。
鍛治に優れた才能を発揮し、特に男は優れた狩人であり、死を恐れない戦士として知られている。年老いて死ぬよりは戦いの場で死ぬ事を選ぶほど勇猛な性格。また女性も働き者かつ多産である為、人間の中にも「オークを嫁にしてもいいかもな」と言うものがいる。
■歴史
元はトリニマックというエイドラ(いわゆる神の類)を信仰するエルフだったが、トリニマックはデイドラの王であるボエシアに捕食され、その排泄物の中からマラキャスが生まれてきたとされる。マラキャスの誕生に伴い信仰してきたエルフたちも変質し、今のオーシマーになったとされる。
オークは他の種族からは人格を認められずモンスター扱いされてきたため、人権を認められるようになったのも他の人間やエルフに比べれば歴史が浅い。
とは言っても、第二紀の第二帝国においてはオークの王国だったオルシニウムが帝国領土のエリアとして認められた経緯があることから、完全にモンスターというわけでもなかったようである。
■文化
【ルール】
明文化されたものは存在せず、一般的には守護神であるマラキャスが定めたとされる"マラキャスの掟"を守っているとされている。
内容もシンプルで、「盗むな」「殺すな」「理由もなく人を襲うな」というものである。しかし、オークは要塞内に監獄を持たないため、代わりとして、犯した罪に見合ったものを差し出すか、もしくは被害者が満足するまで血を流し続けるという「血の代償」というシステムがある。
【家族】
北の地スカイリムなどでは要塞(集落)を設けており、族長のみが妻を持つことが許されるという一夫多妻制の形になっている。兄弟や親戚なども一緒に暮らしている事がある。
一族は強者が率いるものだという観念のため、族長が衰えてくると新しいものが族長を決闘で倒し、新たな族長となることによって代替わりしているという。
【結婚】
タムリエルなどで一般的に行われるマーラの教会で行う結婚とは異なるようである。女オークによると「血生臭さがない」という。
なおスカイリムの要塞では族長のみに結婚する権利があるため、大半の男オークは結婚できない。新たな族長となって結婚の権利を持つか、要塞を出ていくかを選ぶことになる(これは族長の子供も例外ではない)。
【入浴】
オークには入浴という文化はないようである、Skyrimのテルドリン・セロによると、「雇われたことがあるが、オークは入浴する習慣がないので臭いから辞めた」とか。
■信仰
オークの場合、一般的には種族の守護神であるデイドラ「マラキャス」を信仰するのが普通である。
マラキャスを信奉するオークが死ぬと、マラキャスの支配する領域アッシュピットに送られる。そして、不死、豊富な食物と酒、そしてアッシュピット内にあるマラキャスの要塞の高炉「アシェンフォージ」の奥深くで繰り広げられる永遠の戦いが褒美として与えられるという。
ただし、現在もなお元の神であるトリニマックを信仰するオークもいる。
オークの神々 | 相当する他の神格 | 解説 |
---|---|---|
マラキャス | デイドラの王の一柱。オークに対してはやや体育会系的な気質もあるものの非常に慈悲深い | |
モーロッチ | マラキャス | 他種族にこう呼ばれることもある。 |
トリニマック | 戦神として知られるエイドラ。マラキャスがボエシアに食われる前の存在であり、こちらを信仰するオークもいる。 |
■地理
【オルシニウム】
「オーク達の王国」「魂の故郷」とされている土地。最初に建設されたのは第一紀の頃だったが、古い頃はモンスターが集まっているものとしか見られず、過去何度も再建されては攻撃を受けて破壊されるのを繰り返している。
最後に建設されたのは第三紀の終わり頃にゴルトウォグと呼ばれるオークにより再建されたもの。