意味
不倶戴天とは、非常に強い恨みや憎しみという意味。または、お互いに全く相容れられない間柄という意味。
「戴天」は天下にいること、「不倶」は揃わないという意味を持ち、どちらも古代中国の文献を由来としている。
文献では父親の仇は同じ天下に一緒にいられないほど憎いという内容で使用され、その文言がそのまま「不倶戴天」の語源となった。
「不俱戴天」の最たる実例として、戦前・戦中のアドルフ・ヒトラー率いるナチスドイツとヨシフ・スターリン率いるソヴィエト社会主義共和国連邦は大変有名な逸話であった。
そんな不俱戴天な両国の独裁者同士が独ソ不可侵条約を1939年8月23日に締結させたことは、世界中に衝撃を与えた(天敵であったソヴィエトと不可侵条約を敢えて締結させたのは、ポーランドや周辺諸国を侵略するにあたって、西側のイングランド・フランス・アメリカと東側のソヴィエトとの二面戦争を回避させる狙いがあったためである)。