概要
ヒヒとトカゲをかけ合わせたような姿の陸棲二足歩行の怪獣で、猿のように長い四肢を持ち、二足歩行やナックルウォーク、柱を伝ってよじ登るなど極めて高い運動能力を示す。性格は極めて凶暴。
爬虫類的な皮膚に長い一本角と耳、そして背中や四肢の付け根、指に並んだ板状の部位など、どことなくガバラとバラゴンにも通ずる特徴を有している。また、下顎が大きく発達し下前歯が上唇に当たっているからか、口元にちょび髭みたいな跡が付いている。
シヴァ共同事業体が管理しているインド北方ウパラの研究所の地下深くにあるアーキタイプ粒子の源泉の底から突如として現れ、シャフトを伝って外に出ようとしたが、脱走寸前の所で源泉の蓋が閉められて封じ込められた(ちなみに設定によると6年前にも出現したことがある模様)。
その後も脱出を目論んで蓋を壊さんと暴れ続け、サルンガ討伐のために再び蓋が開けられた際に再び活動を始め、戦闘部隊の攻撃をものともせずに壁や柱を飛び移ったりよじ登って今度こそ脱出しようとしたが、BBことベイラ・バーンが開発した「オーソゴナルダイアゴナライザー(O.D)」の試作品によって結晶化した紅塵に串刺し状態にされて身動きがとれなくなり、またしても封じ込められた。
ちなみにサルンガの移動に合わせて紅塵も上昇しており、BBは「(サルンガは)紅塵をコントロール出来る」と推測している。
余談
名前はヒンドゥー教の女神ヴィシュヌが使う武器である天の弓「シャランガ」からとられている。公式サイトによると額の青い模様が弓のように見えることが由来であり、インド現地ではそのままシャランガと呼ばれている(サルンガ呼びが広まったのは、後にインタビューに答えた日本人によるものらしい)。
ちなみにNetflixのあらすじで公開されていた当初は"シャランガ"と表記されていたが、後に劇中字幕でも(シャランガと呼んでいても)"サルンガ"に修正された。
『CGWORLD』6月号にて怪獣デザインを担当した山村氏のインタビューによると「一番デザインに苦労した怪獣」らしく、監督は最初からオリジナル怪獣に「猿の怪獣」を登場させたがっていたが、猿は人間に近いためそのまま怪獣には出来ず、皮膚や口の開き方などに爬虫類の要素を混ぜ、その時にガバラとバラゴンのデザインを取り入れたという。
他にも頭部には監督の猿のイメージである歯茎剥き出しにする威嚇からゲラダヒヒと同時に猿のイメージから逃げるためにサイの頭骨も参考にしたという。
また、一見「猿みたいだからサルンガ」と適当に付けたような名前が偶然が意図的かは不明ながら上記の弓の名称と同じだったためたまたま眉の部分が弓なりだったためそこを弓のように青く着色したという。
配信(テレビ放送)前の最初のPVからその存在が確認されていたが、当時はファンからもっぱらガバラやバラゴン(のリメイク)と誤認されていた。怪獣デザインを担当した山森英司氏はインタビューにて「(怪獣のデザインに)歴代東宝怪獣をオマージュして取り入れたりしました。」とコメントしており、両者のデザインを取り入れた怪獣であることは予想されていたが、これが今作オリジナルの新怪獣だと判明した時は多くのファンに衝撃が走ることになった。