吾峠呼世晴
ごとうげこよはる
概要
男っぽいペンネームだが女性だと噂されている。
本人の自画像は眼鏡をかけたワニ。
これは「読者をがっちり噛んで離さない漫画」を描くことを目標としているから、らしい。
ファンからは『ワニ先生』の愛称で呼ばれている。
2021年2月、米国ニュース情報誌『TIME』にて、日本人で唯一「次世代の100人」(PHENOMS部門)に選出されたことが発表された(YAHOO!ニュース)
2021年3月、芸術選奨文部科学大臣新人賞のメディア芸術部門に選ばれる(YAHOO!ニュース)
これに対し、感謝のイラストが掲載された
作風
単行本におけるおまけコーナーではホンワカしたやたら女子力が高いコメントをするが、漫画の作風はハードにしてシビア。無常観の溢れる濃厚な人間ドラマ、四肢の欠損や登場人物の死を容赦なく描く。主人公の設定も鬼滅のプロトタイプである『過狩り狩り』では主人公が「隻腕で盲目」、よりブラッシュアップした『鬼殺の流』ではさらに両足義足を追加するなど、その容赦のなさからネット上では「本物の鬼」「人の心を持たぬワニ」「ワニ辻無惨」などと評されている。
ただ、そうした作風となるのは吾峠先生が主人公と同じで嘘がつけない性格で、リアルな戦闘描写や命のやり取りを手掛けるためにどうしてもそうなってしまう面があるという。また、先生は読者をとても大切にしていて、アンケートによる分析を重視しているらしい。
昨今のジャンプ漫画には珍しい『努力型の天才』を地で行くキャラクター作りを心掛けていて、「普通の人間がそんなにすぐ強くなるわけない」という信念を強く反映している。当時の担当編集が、地道に修行する序盤の展開についてジャンプの打ち切りシステムを考慮した短縮化を提案するも信念を通したとインタビューで語っている。
また、ジャンプ編集部によって製作された著書『描きたい!!を信じる 少年ジャンプがどうしても伝えたいマンガの描き方』におけるアンケートの回答によれば、漫画を描く際はわかり易く複雑な設定にしないことを第一としているらしい。
というのも、自分自身が創作物を読んでいてあまりに複雑な設定や専門用語が出てくると、覚えられなかったり理解できず置いて行かれて悲しくなることが多かったからとのこと。
本人曰く、大体の人は聞き慣れない言葉や単語など難しいことをぎゅうぎゅう詰めにして一気に言われると心が挫けてしまうため、特に初っ端はわかり易く感覚に訴えるようにして難しい設定を説明をしないよう気をつけているという。
逸話
- 好きな漫画は数多くあるらしく、特に『ジョジョの奇妙な冒険』と『銀魂』のファンで、自身の作品製作に大きな影響を受けたという。ジャンプ作品以外では『クレヨンしんちゃん』も挙げている。
- 原作漫画5巻巻末にて、ミュージシャンの平沢進の大ファンだと語っており、ファンから『平沢進』のアルバムBOX(3万円+税)が送られた事を巻末で感謝している。
- 『月姫』シリーズ『Fateシリーズ』で知られるTYPE-MOONの奈須きのこ氏は、吾峠先生の代表作である鬼滅の刃のファンで、アニメ版もFateシリーズに関わり深いufotableで製作されており、それが縁なのか、『TYPE-MOON展 Fate/stay night -15年の軌跡』において吾峠先生は、Fateシリーズのキャラクターであるアルトリア(セイバー)と遠坂凛を描き下ろした色紙を寄贈している。(こちらを参照)
- 『代紋TAKE2』作画担当の渡辺潤氏は、様々な美少女キャラを模写・分析する中で竈門禰豆子を描いた際にクリエイターの見地から「吾峠呼世晴先生はもしかして女性かも?」と発言している。
- 本人曰く、連載当初は漫画製作についてド素人だったとのことで、アシスタントさんからパース(背景の綺麗な描き方)や画材の使い方を習っていたとファンブックの描き下ろし漫画内で語っている。