マーガレット・ベイカー
まーがれっとべいかー
人物像
外見は至って普通の壮年の女性。髪はボサボサになっており、ジャック同様肌の血色が悪い。
だが特異菌に感染した影響で荒廃的な見た目にそぐわず、自分より体格のあるイーサンをふっ飛ばすほどの怪力を持っている。
表向きは一見、客人に食事をふるまうなど温厚で親切そうに見えるが、実際は凄まじいほどに短気で口が悪く、少しでも自分の意に沿わないことをされると激昂して怒鳴りながら悪態を吐くなど非常にヒステリックな性格。
彼女が作る食事は泥のようなスープ、生きた虫が飛び交う不気味な蒸し肉料理などグロテスクな物で、クランシーからは「クソみたいな匂い」「こんなの料理じゃねえ」と評され、また何度か口に入れると死んでしまう(ゲームオーバー)など、常人にはとても食べられるものではない事がわかる。
さらに本編中、ベイカー家のキッチンの冷蔵庫には……
『女 50代 肥満 ソテー』
『男 30代 痩せすぎ ※ガンボ』 ※…カレーやシチューに似た南米独自の煮込み料理。ケイジャン料理としてアメリカ南部にも存在する。
『男 20代 やや肥満 テリヤキ』
という意味深な内容のメモが貼られており、そのメモの内容から察するに料理の材料に使われているのはつまり……
本編で手に入るファイルにもベイカー邸に監禁されたトラヴィスという男性が彼女の料理を『クソ料理のせいで体がおかしい』と綴っており、モールデッドに転化させる時間を早める効果もあるのかもしれない。
活躍
物語序盤の食卓のシーンでは、新しい家族であるイーサンのために「ごちそう」を用意するが、口に運ばれたその料理をイーサンが吐き出すと火が付いたように怒り狂い、口汚く彼を罵倒しながらその場から姿を消してしまう。
その後、イーサンが一時の隙をついて束縛から脱して以降は、ランタンを片手に自身が『聖域』と称し、半ばテリトリーとしているベイカー邸旧館へと移動し、イーサンと、同じく地下から脱出して、そこへ逃げ込んだ彼の妻ミアを追跡する。
以下
ネタバレ
ここから先は本編のネタバレを含みます!
食肉蟲を自分の子のように愛好し操ることができる能力を得ており、ベイカー邸旧館にてイーサンを発見すると彼らをけしかけて攻撃する。
非常に素早く、徘徊中はイーサンを見つけると一気に間合いを詰めて掴みかかって、姿を消すという行動をとる。
一度は旧館内でイーサンに倒され、その直後に液状となり消滅したかにおもわれたが、更にその後は手足が異様に長く、下腹部が大きく膨らんだ蜘蛛のような異形の姿に変わる。旧館隣のグリーンハウスで再戦し、その長い手足で廃屋となったグリーンハウス内を縦横無尽に這いずり回り、隙を突いて強襲する。更には腹部から蟲を産卵し、イーサンにけしかける。
最期は体が石化するように固まった後に塵のように倒壊し消滅。ベイカー一家の中で最初の死亡者となった。
更なるネタバレ
後にイーサンの精神世界に現れたジャックによれば、自身やマーガレットたち家族は皆、本作の黒幕である「エヴリン」の散布した特異な「菌」によって精神が操られていたことが語られている。実際、DLCシナリオ『ドウターズ』では操られる以前の家族の姿が描かれている。
この時は正常であったためか髪の毛も整っており、普通の料理を作っている。
また、悪態をつくルーカスを諭すように宥めるなど、元々は夫と同じく温厚で心優しい女性である。
ただし、本編においてマーガレットの部屋を調べると、変貌する以前に通っていた医師からの手紙があり、その中では彼女がこの頃から幻覚や幻聴の症状をみられたことや、すでに特異菌に感染していたことなどが綴られている。
エヴリンにより一番最初の餌食とされ、バスルームに一人でブツブツとつぶやきながら立ち尽くしていたところを娘のゾイに発見され、振り向きざまに顔中に百足や芋虫の這いずる不気味な形相で襲い掛かる。
感染後の彼女は、エヴリンから「ママ」と呼ばれることを非常に喜び、ゾイに対しても彼女を「妹」として扱うように強要している。ジャックやルーカスもまもなく感染し、唯一無事だったゾイは脱出を模索することになる。
進行によってはマーガレットは玄関口での強襲時に一時的に自我を取り戻し、僅かに意識が残る間にゾイに車のキーを託し逃げるように促している。
同じくDLCシナリオの『ベッドルーム』では、作中のビデオに登場するクランシーをベッドルームに監禁している様子が描かれている。エヴリンに「家族」として迎えられることを条件とし、彼に料理を食べるように強要する。彼女が部屋を離れている隙に、プレイヤーは部屋から脱出するために部屋内の仕掛けを詮索することになるが、僅かな部屋の変化や全く手を付けられない食事に過敏に反応し、同じくヒステリックを起こす。
ただ、料理を食べないクランシーに対し冷たいから食べないのかとコンロをつけて料理を持ってくるなど生前の優しさを感じさせる一面もまだ残っている。(まぁ不味いのは相変わらずのようだが…)