原因
頻繁に起きるのは春と秋だが、年がら年中悩まされている人もいる。
代表的なのはスギ、ブタクサ、マツ、ヒノキなどで、日本で一番多いのがスギ花粉である。北海道ではシラカバ花粉症もかなり多い。
世界的にはスギ、ブタクサ、イネ科植物による花粉症が世界3大花粉症といわれており、アメリカではブタクサによる花粉症が、ヨーロッパではイネ科の植物の花粉症が多いとのことである。
原因となる花粉を出す植物は昔からあったのに、近年増加している理由は不明確な点が多いが大気汚染の増加(特にディーゼルエンジンの排気ガス)や寄生虫感染の減少などが関係しているのではないかという推測がある。これは花粉症の症状が出るのは杉林のある山の近くに住んでいる人より、都心部に住む人々の方が花粉症を発症しているデータに基づく。
自民党の山田太郎は「スギ花粉を無害化する」という政策を掲げていいるが、その技術的裏付けは曖昧であり、現状では2017年に都民ファーストの会が掲げた「花粉症を無くす」というものと同様の非現実的なプランと言わざるを得ない。また両者ともスギ以外には注目していない。
pixivにおける花粉症タグ
pixivにおいては鼻水やクシャミなどの症状に苦しんでいるイラスト、予防のためマスクやサングラス(ネタとして防塵・防毒マスクを着用しているものも)を着用したイラストなどにこのタグがつけられている事が多い。
花粉症を引き起こす植物
スギ科
ほぼ年中舞っているが症状が出る花粉のピークは2月~4月。それ以降は微量の花粉では症状が出ない人が多い
ヒノキ科
- ヒノキ属
1月~7月でピークが3月~4月。
3月~6月。岡山県が中心。
カバノキ科
シラカンバとも言う。概要の通り北海道中心。4月~6月がピーク。
- ハンノキ属
1月~5月でピークが3月~4月。
3月~4月がピーク。
モクセイ科
.瀬戸内地方で代表的な植物。ピークは5月~6月。
ニレ科
ピークは4月~5月
イチョウ科
- イチョウ
ピークは4月~5月
マツ科
ピークは4月~7月。
キク科
どちらも繁殖力が強いが薬草や菓子などに用途のあるヨモギに比べて、何の価値も無い外来種のブタクサは撲滅傾向にある。
- ブタクサ属
7月~12月で8月~9月がピーク。ちなみにブタクサは戦後マッカーサーによる置き土産説が有力である。
- ヨモギ属
イネ科
2月~12月。ピークは5月~8月。
米の生産量が高い県で田んぼが広がる付近を通ると症状が出る事も。
牧草として栽培されている他、道端や河川敷などでも見かける。
アサ科
.アサの一種。8月~11月でピークが9月~10月。
※そのほか果物農家が直接花粉に触れる事で花粉症になる人もおり、花粉を飛散させる植物は基本全て花粉症を引き起こす可能性があるということである。
症状
以下におもな症状について記入する。症状は人によって千差万別である。
耳鼻科系
上3つが一般の人でも知られる三大症状
- 中耳炎・・・合併症によるもの
- のどのかゆみ・・・あまり無い
- 副鼻腔炎(蓄膿:ちくのう)・・・合併症によるもの
- 鼻血・・・子どもに多い
- 喘息・・・頻度は低いが喘息持ちだと発作が起きる
- 咳・・・まれによくあるがひどくなると呼吸すらしんどくなることもある
眼科系
- 目のかゆみ
- 充血
- 結膜炎
- 涙目
以上が代表的な症状だが、ひどい目脂が出たり
目が開けにくい事態になったら重度の症状の可能性があるため受診をしよう
その他
- 消化器症状・・・花粉が口から入ったり花粉が含まれた鼻水を飲み込んでしまうと下痢や吐き気などを引き起こす
- 頭痛や倦怠感・・・ひどくなると鬱になることもある
- 発熱・・・アレルギー体質の人だとまれに、38℃以上の高熱または37℃代前半の微熱が数日間続くことも
- 不眠症・・・鼻づまりによって、呼吸が厳しくなり結果、眠れなくなる。
もちろん、睡眠不足になるためその状態で運転等をすると事故の原因になる
鼻腔拡張パット(ブリーズライトなど)を使えば、改善はできるが…
なお、その他の症状は発症自体はごく稀だが即座の対応が必要な症例のため、もしその症状が出たら速やかに病院へ行くこと
口腔アレルギー症候群
食物アレルギーの中でもヒノキ科、カバノキ科の花粉症の人がなりやすいアレルギー症状。
口の中が痒くなったり、腫れたりする症状を引き起こす。原因はヒノキ・カバノキの花粉のタンパク質と果物のタンパク質が似ており、花粉に反応しやすい人は生で果物を食べると症状が出やすくなる。ジュースや菓子にと調理すれば出ない場合もあるが絶対では無い。
この花粉症の人がアレルギーを起こしやすい果物・・・・リンゴ、モモ、さくらんぼ、カキ、キウイなど。
生野菜でも起こる事が報告されている。
治療法と予防法
基本的には飲み薬の服用による対症療法(症状の緩和)がとられるが、免疫療法(ワクチンに近い方法)により根治を狙うこともある。
症状が比較的軽い場合は、漢方薬の小青龍湯でしのぐのがおすすめ。病院で処方される抗アレルギー薬のような眠気を催す作用がないので、運転する人にも適している。
重症の場合は耳鼻科で診察を受けよう。アレルギー科と呼ばれる診療科もあるので近くの病院にその科があれば行くべし。最近になって発症した方は、アレルギー検査を受けることをお勧めする(お金との相談ではあるが)。
予防法
そもそも、花粉症はアレルギー反応ゆえに予防方法があまり無い。強いてあげるとすれば、
これらが妥当である。
ただし、あまりにも重装過ぎると、不審者と間違われて警察へ通報されたり、あるいは職務質問される恐れもある為、ほどほどに・・・
特に花粉症が酷い人は、避暑ならぬ「避粉」のため花粉症シーズンはスギやヒノキの分布しない北海道(道南以外)や沖縄などで過ごすという人もいる。
関連タグ
アレルギー・・・医学的に花粉症はアレルギー性鼻炎系統のこと
白血球・・・このうち、好酸球がアレルギーの値を示唆する
風邪・・・耳鼻科系のアレルギー症状を持っている方は特に注意
不治の病・・・命の危険を及ぼすことすらないものの、完治不能なことで知られる