概要
強大なエネルギーを集中させる波動砲と異なり、一定距離進んだ後シャワーのようにビームが拡散し、飛散範囲内のものをことごとく貫通、大穴を空けて撃破する兵器。ヤマトの波動砲に比べ広い範囲の敵を撃破できるものの、単位面積当たりの威力が下がるため、標的が強固な場合には歯が立たないことがある。
ただし、以降のシリーズの主力戦艦にも採用されているため、対艦用兵器として高い成果を出したものと思われる。また、広い範囲に拡散させるため波動エネルギー増幅装置でヤマトの波動砲以上にエネルギーを増大させて砲撃する。
装備している宇宙艦艇
地球防衛艦隊の旗艦アンドロメダに2門、他の主力戦艦や巡洋艦、パトロール艦などの艦艇にも1門ずつ装備されている。
護衛艦にも装備されているようだが、資料によっては大型衝撃砲とかかれているため不明。
『復活篇』でもスーパーアンドロメダ級戦艦に2門、ドレッドノート級戦艦に1門搭載されている。
宇宙戦艦ヤマト2202
宇宙戦艦ヤマト2202でも、地球防衛軍の一部艦艇に装備されている。アンドロメダ級の5隻は艦首に二門を備えており、第一章では一番艦アンドロメダの初登場直後に使用され、浮遊大陸基地を占拠したガトランティス艦隊を一撃で全滅させた。
しかしカラクルム級のみ攻撃対象として照準されていなかったことと、カラクルム級の強靭な装甲も相まって仕留め損ねており、波動砲の余波を受けても撃沈することは叶わなかった。このことから旧作同様に収束型に比べ威力が低下しているような描写がある(むしろ、カラクルム級が異常とも取れる)。
第二章から登場するドレッドノート級主力戦艦にも搭載されているが、同章ではマルチ隊形からのショックカノン発砲のみを行っており拡散波動砲は使用されていない。
その後のガトランティス艦隊との戦闘では、戦線を支える要としての活躍を見せた。
土星沖での戦闘では土星の環に隠れた複数のドレッドノート級による斉射で多数のガトランティス艦を吹き飛ばし、ワープによる増援艦隊も放つことでバルゼーを動揺させるほどの戦果を挙げた。
また火星付近の絶対防衛ラインで行われた戦闘では銀河による波動防壁やゼルグード級の盾でガトランティスの攻撃をしのいだドレッドノート級が大量の敵艦を撃破した。
そして、アンドロメダ改が彗星都市の中心核を破壊しヤマトを救うのに使用したのもこの拡散波動砲である。収束ではなく拡散モードで放つことにより、巨大な中心核を貫いた後に波動エネルギーを拡散させ内部から焼き尽くしたのだ。
以上のように今作の拡散波動砲は八面六臂の活躍をしており、無限に近い物量を持つガトランティス相手に地球が善戦できたのはこの兵器によるところが大きい。
R-TYPEシリーズ
上記の通り、宇宙戦艦ヤマトシリーズと無関係なゲーム作品『R-TYPE』にも同名の武器が登場。シリーズ第二作『R-TYPEⅡ』の自機R-9C"WARHEAD"に搭載されたのが初出で、その後のシリーズでも度々登場している。