概要
ドライブの強化形態であるタイプフォーミュラをサポートするために作られた3つのシフトカー、マンターンF01、ジャッキーF02、スパーナF03のこと。基本的に3つが一組で行動する。
ドライブドライバーでの音声は共通して「フォーミュラ・(英数字)」となる。
そもそも、タイプフォーミュラには人の目では捉えられない程に超高速で動ける代わりに変身者の進ノ介に凄まじい負担をかけてしまうと言う弱点が存在しており、そのせいで十全の力を出し切れない恐れがあった(第23話での長時間の超高速移動が不可能な事態など)。
しかし、あらかじめそれを見越していたハーレー博士が残していった特製のお菓子「ハーレーパイ」に隠されていた設計図を元に、負担をかけない必殺技を放てるトレーラー砲に続いて、沢神りんなが開発した。
「ピットクルー」という呼称からも分かる通り、タイプフォーミュラの専用サポートシフトカーであるため、他のタイプではタイヤ交換することができない。
シフトカーそれぞれが実際のF1のピットで使われる器具や作業を元にしており、それに合わせた役割を有している。
なお、下記の役割の他に、トレーラー砲で必殺技を放つ際にも使用される。
マンターンF01
元にしている器具は給油ノズル、作業は給油。主にタイヤ交換することで、ドライブにエネルギーを与える。シフトカーの状態でもエネルギーを放出することが可能(第31話)。
ジャッキーF02
元にしている器具はジャッキ、作業は車両の持ち上げ。シフトカー状態ではジャッキ状のエネルギーを生み出し、ドライブを支える。
スパーナF03
元にしている器具はスパナ、作業はタイヤ・部品の交換。シフトカー状態では小型のスパナを作り出し、ドライブの装甲を分解、コア・ドライビアのメンテナンスを行う。
ピットクルーは不遇
ピットクルーの登場は、前記の経緯も手伝って第23話とかなり遅く、タイプチェンジ用のシフトカー以外では劇中登場が最も遅かった。
さらに、サポート対象のタイプフォーミュラ(というか進ノ介)が超高速移動を長時間使用したことがあまりないため、劇中でピットクルーによるサポートが行われたのはわずかに2度(第23・31話)である。加えて第31話の場合はフリーズ・ロイミュードの冷凍攻撃に対抗するためであり、しかも結局力及ばず変身も解除させられている。
タイヤ交換ではそれなりに使用されているものの、元々最強フォームとして想定されていたタイプフォーミュラ自体のスペックが高いこともあり、タイヤ交換せずともほとんどのロイミュードには勝ててしまう。また、タイプフォーミュラ以外ではタイヤ交換できない、タイプフォーミュラのサポートがコンセプトという特性も相まってそもそも活躍の場自体が少なかった。
結果として、劇中でのピットクルーの主な使用法はトレーラー砲で必殺技を放つ際に装填されることがほとんどだった。それでもコアを破壊できずに復活されるなど単独では倒しきれない事が多かった。
このように、劇中での活躍にあまり恵まれていないピットクルーであったが、さらに第33話で追い打ちがかかった。それがシフトトライドロンの登場である。
第33話以降、進ノ介はタイプトライドロンを多用しており、登場の遅かったタイプフォーミュラ共々活躍の機会を失ってしまう。それでもまだタイプフォーミュラには超重加速内でも動ける、スピードではタイプトライドロンに勝る、など使い道があるため度々進ノ介が変身しているが、その活躍自体が短くタイヤ交換すらされていない。
そして、シフトトライドロンは元々トライドロンと全シフトカーのエネルギーをトレーラー砲に注ぎ込み、究極の一撃を放つために開発されたものであったため、開発の経緯からしてピットクルーの出番を奪うものであった。
最終的にシフトトライドロンに他のシフトカー同様に内蔵されるという形で必殺技を放つのに用いられ、数少ない登場の機会であるトレーラー砲で必殺技を放つ際に装填されることも無くなってしまった。
一応、タイプトライドロンにはピットクルーの3つのタイヤを合体させた「グランプリ」というタイヤがあるが、外伝作品などでも未登場である(ただし第47話では全タイヤ集合という形で必殺技を放っているので、間接的だが使用はされた、と言えるかもしれない)。
結局、あまり活躍できずにドライブ本編が終了してしまった。無念。