うらみちお兄さん
うらみちおにいさん
概要
久世岳氏のオリジナル漫画である。
爽やかな見た目からは想像も付かない、こすれきった大人達の本音と建て前が飛び交う胃痛系ギャグマンガである。
当初はツイッターにてアップされたオリジナルの創作漫画であったが大人の胸に深々と突き刺さる内容から反響を呼び、現在はpixivコミックにて連載している。
一迅社にて既刊6巻(2020年5月28日現在)が出ている。
あらすじ
幼児向け番組「ママンとトゥギャザー」に出演する体操のお兄さん、表田裏道(おもた うらみち)は名前の通り裏表が激しく、時折体操のお兄さんとは思えないブラックな一面を見せることもある素敵なお兄さん(?)である。
日々衰えてゆく肉体と先の見えない人生を明るい笑顔で誤魔化しながら、今日もうらみちお兄さんは子供達と一緒に体操しているんだ!
未来に満ちあふれた子供達の笑顔に己を焼かれ、純朴な言葉に魂を抉られても尚番組のために奮闘し続けるうらみちお兄さんの明日は、きっと今日と大して変わらないよ!!
・・・はい!「ママンとトゥギャザー」はじまるよー!
登場人物
表田裏道(おもた うらみち)
CV:神谷浩史
幼児向け番組「ママンとトゥギャザー」に出演している体操のお兄さん(31歳)。
爽やかなルックスの青年だが、先の見えない仕事とうだつの上がらない私生活によって内面がこすれきってしまった闇が深い人物。元々は純粋で前向きな好青年だったのだが、それ故に社会の不条理を飲み込めず(後述の経緯もあって)、このような人物に至ってしまった。TVタレントの世界に入ったのは怪我で体操選手の道を断たれた事が切掛である模様。子供達の前では笑顔を振りまいているが、裏表の激しい性格のせいで頻繁に素の自分をさらけ出してもいる。情緒不安定で薄汚れているが、それでも子供達のために仕事をしている健気で優しいお兄さんである。壊滅的に絵心がない。得意料理は彼の内面がそのまま映った漆黒のブラックカレー。へしこが好き。
蛇賀池照(だが いけてる)
CV:宮野真守
お歌のお兄さん担当のイケメン(27歳)。
元ミュージカル俳優で出演メンバーの中では最年少。小学生レベルの下ネタが大好物で、空気が読めずそしてアナログ時計も読めない残念なイケメン。扱いづらいことこの上ない人物なので、うらみちお兄さんや周囲からはぞんざいにスルーされることもしばしば。欠点まみれではあるが、この歳で未だにサンタの存在を信じていたり兎原に頼まれてあっさり金を貸そうとする等、根は純粋で真面目な青年である。基本的に人の話を聞いておらず何故かよくおにぎりのことを考えていたりする。また、ハサミの使い方を教わっただけで切り絵をマスターしたり一回画像検索しただけで人気アニメのキャラを複写レベルで書き上げたりと意外と高いポテンシャルの持ち主。
上述の下ネタ好きが災いしてか、特に「ちん」という発音が入っている単語やフレーズ(チンダル現象、チンアナゴ、ちんすこう、とんちんかん、冷静沈着など)を聴いただけで、息ができなくなりかけるほど笑いが止まらなくなることがある。
スマートな大型犬を飼っているが、飼い主同様、人の話を聞かずおにぎりの事を考えている。
多田野詩乃(ただの うたの)
CV:水樹奈々
お歌のお姉さん担当のダメンズウォーカー(32歳)。
クセの強いメンバーにツッコミを入れる比較的まともな人物。
元はアイドルだったが全く売れず、様々な職を転々としてここに行き着いた。演歌歌手時代の芸名は追出やす子(おいで やすこ)。売れないお笑い芸人の彼氏と6年同棲しているが、その彼氏に浮気報道が出てしまった。
うらみちお兄さんのいたたまれない有様に胸を痛めつつ、生暖かい目で見守っている。
兎原跳吉(うさはら とびきち)
CV:杉田智和
ウサギのマスコット「ウサオくん」の中の人担当(28歳)。
うらみちお兄さんの後輩でしょっちゅう八つ当たりされているのだが、憧れていた先輩が日に日にすれていく様を見ているので何も言えなくなっている様子。ギャンブル大好きな駄目人間。人として薄っぺらいのがコンプレックスなのか、面白くなってモテたいらしい。出身は京都府。
熊谷みつ夫(くまたに みつお)
CV:中村悠一
クマのマスコット「クマオくん」の中の人担当(28歳)。マイペースな性格で息を吐くように嘘をつき、流れ作業のように人を裏切る汚い大人である。しかし、慰安旅行の回では酒に弱い池照をプロデューサーの絡み酒から守るような行動をするなど優しい面も見せている。腹立たしいほど世渡り上手。学生時代は弓道部だった。うらみちお兄さんと同じ不器用な人間であり、社会になかなか馴染めない鬱屈を抱えている。また、出世街道に乗っていたにも関わらずパワハラ上司と揉めて二度もクビになった経緯もあり、ディレクター相手に本気でブチ切れたことがある。
放送局社員
木角半兵衛(きかく はんべえ)
CV:木村良平
放送局の販売企画部の社員。基本的にフレンドリーだけどうらみちお兄さん以上に情緒不安定なヤバい人。
上武裁人(うえぶ さいと)
CV:鈴村健一
放送局のデジタル企画部の社員。無愛想かつ無関心で二次元以外に興味がないゆとり世代のオタク。
ママンとトゥギャザー制作スタッフ
風呂出油佐男(ふろで ゆさお)
CV:三木眞一郎
プロデューサー。何の連絡もなしに演者に無茶な撮影を押しつけるブラック上司。
出木田適人(でれきだ てきと)
CV:堀内賢雄
ディレクター。いい加減な性格で他の意見等は一切聞かずに出演メンバー(主にうらみちお兄さん)にめちゃくちゃなスケジュールやとんでもない無茶ぶりを強要するベタなパワハラ上司。
カッペリーニ降漬(かっぺりーに ふりつけ)
CV:中井和哉
振付師。年齢不詳。いつでも化粧バッチリのカリスマオネエ。イベントの振り付け練習専門で、リハーサルの段階で出演者(特に兎原)が死にかけるほどのスパルタぶりを発揮するが、スタッフの中では比較的に良心的な方で、女性陣とも仲が良かったりする。
枝泥エディ(えでい えでぃ)
CV:花江夏樹
アシスタントディレクター。
縁ノ下カヨ(えんのした かよ)
CV:髙橋ミナミ
アシスタントディレクター。
辺雨育子(へあめ いくこ)
CV:佐藤利奈
ヘアメイク。
CV:津田健次郎
演出家。ネタ作りでしょっちゅう迷走する割に彼が作ったコーナーはシリーズ化が決まるほどヒットする。