「ご帰還を心待ちにしておりました」
- cv:中村浩太郎
概要(2199)
『宇宙戦艦ヤマト2199』に登場する、大ガミラス帝星の軍高官の1人。ヴェルテ・タランの弟。デザインは変更後(ヤマト2~)のものを踏襲している。年齢は地球年齢に換算して40歳相当。大ガミラス帝星大本営参謀次長。階級は中将。彼の上司には参謀総長のネルン・キーリングがいる。昔ながらの軍人気質で忠義に熱い人物。閣議の席や、状況報告の為に良く姿を見せている。
経歴
大ガミラス帝星建国際にて、蛮族ことガトランティスの侵入を危惧していたところへ、ガデルがエルク・ドエルを派遣したことを、直に報告している。その後、余興として標的にされたヤマトが危機を乗り越えた際に使用された武器が、デスラー砲と同種のものと推測する兄のヴェルテに驚きの声を上げていた。
ガミラスの征服した惑星オルタリアで反乱が起きた時に、ギムレー率いる親衛隊がその星の住民を移民団ごと無差別に虐殺した際には
「親衛隊はやりすぎだ!」
と不快感を露わにした。このことからも、タカ派の多いガミラスの首脳陣の中では比較的珍しい人徳者でもある(元々親衛隊の横暴な振る舞いを快く思っていなかったというのもあるが)。
ドメルの国葬の際にも、兄がこの場にいない事をセレステラに問われ別の所にいる旨を言うと、ギムレーが「それは残念です、ご親友だったのでしょう?」と如何にもワザとらしい言い方と、ふつりあいな笑みで返している為、ガデルは目線で睨み返している。
帝都防衛戦では、デスラーによる都市区画の落下作戦に唖然としていた。その後デスラーが行方不明になったが、収容所惑星に捕われていたガル・ディッツ提督が帰還してきたのを出迎えている。なお、兄とは異なりガミラス本星に残っていたため無事であった。
概要(2202)
『宇宙戦艦ヤマト2202』第4章にて、デスラーの元へ馳せ参じている。忠義に厚い面は変わっておらず、合流した際にはゲルバデス級航宙戦闘母艦3隻を含む多数の艦隊を率いていた。
「総統のご帰還を、全軍心待ちにしておりました!」
と久々に再会できた喜びを口にしている。帝都ごと殺されかけたことは忘れたらしい。
後に元親衛隊隊長・ハイドム・ギムレーがデスラー復権に動き、旧親衛隊や一部の政府幹部とクーデターを企図していたことが露見しているのだが、タラン達との情報共有が全く行われていなかったため、ギムレー一派とタラン一派は別組織の可能性もある。
第6章終盤ではヤマトとの決戦に単身向かったデスラーに命じられ、艦隊とともに後方に控えていたことがデスラーとの通信でうかがえる。この際、デスラーの身を案じて救援部隊を送ると言いかけたところで通信を切られてしまったのだが、その後実際に部隊を送ったらしく、次章での悲劇の間接的原因を作ってしまった。
2199では圧政(特に親衛隊のやり方に対して)に批判的な傾向があり、後にデスラーに殺されかけ、最後はディッツやヒスなどとともに新しい時代へと進むガミラスを支える道を進んだはずの彼が2202ではデスラーを厚く支持しているというのはあまりにも不自然だったため、何かしら深い事情があるのではと視聴者の間で仮説が多く立てられており、兄の遺言説・現政権から送り込まれたスパイ説などいろいろと囁かれたのだが、結局本編では何も語られなかった。2202はシナリオ→本編映像の過程で重要な要素がことごとく削られまくっていることで有名なのだが、彼に関してはシナリオ集にも特に載っていない…というかそもそもプロット段階だと登場すらしていないのでおそらく何も考えていなかったと思われる。強いて推察するなら「デスラーの隣にタラン(太)が控えている」という絵面をやりたかったのだろう。
(実際本作はそういう因果や整合性を無視して上っ面だけなぞった原作再現が多い)
概要(2205)
デスラーとの合流の理由が設定され、ガミラス星の寿命が迫る中孤独にガミラス民族の行く末を案じていたデスラーの真意を知り合流した事になっており、本作でも引き続き副官として控えている。
彼のみならず民主化されたガミラス政府もまた、デスラーの真意を汲みガミラス人の移住計画に協力している。