書籍版
概要
現代の日本を舞台に高校生の島津康平と飼い猫であるクロが自宅の裏庭に出来たダンジョンを探索するローファンタジー。
当初はのんびりとダンジョン探索してくのだが、ある面子が登場した事を境に本格的に探索していく事となる。
あらすじ
両親を事故で亡くした高校生の島津康平は愛猫のクロによって失意から立ち直ったが、そのクロがどこからか謎の液体が入った瓶を持ち帰ってきた。
不注意で怪我をするも、液体によって治癒した事でそれが治癒ポーションだという事を知った。康平はクロの後を追うと、自宅の庭にある納屋で床に大きな穴ができた。
その光景は、ゲームなどでお馴染みのダンジョンと同じものであった。康平は飼い猫と共にダンジョンを探索していくが、やがてダンジョンの存在を知ってしまった者も増えていき……。
登場人物
- 島津康平
この物語の主人公である高校生。
虫が苦手であり、特にセミとGを見ると悲鳴を上げている。
連休中の帰りに両親を事故で失ったショックで家に引きこもったが(当人は一命を取り留めたが、一時は意識不明の重体となっていた)、飼い猫のクロのおかげで(事故から)数ヵ月後には学校に通えるぐらいには気力を取り戻した。
そのクロがどこからかポーションを持ち帰ってきた事(やクロの後を追った事)で、自宅の納屋の近くにダンジョンが出来た事を知ってしまった。
姓名がどこぞの戦闘民族と同じであるが、あまり関係はない。
- クロ
康平の飼い猫であり、両親が他界した康平にとって唯一の家族と言える存在。性別は雌。
今年で18歳を迎える身(人間換算で80歳以上とかなりの高齢)であるが、それを感じさせない程の器用さとパワフルさを見せている。
それでも風邪をこじらせたせいで命の危機に陥ってしまう。
- アマツ
ダンジョンマスターと呼ばれる存在で、彼は康平の家に出現したダンジョンを管理している。
普段はダンジョンの5階に住んでおり、チュートリアルを突破した康平を出迎えた。
康平に対しては友好的でありながら、総じて掴みどころのない人物である。
- じいちゃん、ばあちゃん
康平の母方の祖父母。祖父は農業をやっている。
康平の家と近く、時折とれたての野菜をお裾わけをする形で、康平と交流している。
書籍版では両親を事故で亡くして独りきりだった康平の世話をしていたようだ。
用語
- ダンジョン
ゲームやファンタジー作品でお馴染みの場所。
娯楽に目がない「我々」と称する者達によって作られ、その関係者であるアマツの言葉を借りれば「そう言ったゲームの中に存在するダンジョンを実現したもの」である。
場所はランダムで選んでおり、島津康平の自宅にある納屋の床に出来ていたのも偶然に出現した。
通路は広い上に電気がなくとも内部は明るいが、入口にあたる穴は這い蹲ればどうにか進める程の狭さである。
モンスターを倒せばレベルアップするが、その恩恵はダンジョンの内部に限定されている。
1階から4階までがチュートリアルであり、そこを突破すれば特典機能がもらえる。
- モンスター
ダンジョンに生息する生き物のような何か。
モンスターを撃破すればポイントが貯まっていく他、モンスターカードも貰える(なお、モンスターの死体は自動的に消滅する)。
基本は4階までは一体につき1ポイント固定であるが、ここ以降は獲得するポイントも増えていく。
しかし、階層が進むにつれて出現するモンスターも強力になる。
- ダンジョン専用の端末
チュートリアルを攻略した者に与えられるアイテム。名称はまだ決まってない模様。
四角く薄っぺらい板状の物であり、現実世界でのタブレットと同等の機能を有している。
右上にモンスターを撃破して貯まったポイントが表示されており、改造、修復、施設、購入などに使用していく。
- モンスターのカード
上と同じくチュートリアルを攻略した者に与えられるアイテム。
装備や自身を強化出来る機能を有している。
関連タグ
【シュレディンガーの猫】で思うがまま!:主人公が相棒である猫と共に冒険をする作品つながり。但し「異世界が舞台」、「ヒロインもいる」と言った相違点がある。