書籍版
著者 | ぺもぺもさん |
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イラスト | 伍長 |
レーベル | Mノベルス |
既刊 | 3巻(2023年現在) |
コミカライズ版
原作 | ぺもぺもさん |
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漫画 | 佐野マコト |
レーベル | モンスターコミックス |
既刊 | 全3巻 |
正式名「俺だけ選び放題、S級レアアイテムも壊れスキルも覚醒した【シュレディンガーの猫】で思うがまま!~冒険者の俺はレベルも金も稼いで幸せなので、追放してきた連中も自力で頑張ってくれ~」
あらすじ
イオスは強くて自由な冒険者に憧れたが、「袋の中の猫を出したり消したりする」だけのスキル『シュレディンガーの猫』を授かってしまった。それでも夢を諦めずに冒険者になったが、イオスに悪意を持つ幼馴染グレイルに無能と嘲られてパーティーから追放されてしまう。
しかし、『シュレディンガーの猫』が覚醒したことで『法則を曖昧にする力』を得て逆転し、S級アイテムはおろか、上級スキルさえも獲得できる。さらにはイオスの後を追ってきた女魔術師ミーシャとパーティーを組むことでイオスの人生は逆転した。
一方、グレイルは自分の横暴さによって転がり落ちてしまい―――
登場人物
- イオス
黒髪黒眼の少年。職業は戦士。授かったスキルは『シュレディンガーの猫』。
グレイルによって飼い猫のニャンコロモチ共々パーティーから追放されてしまうが、仲間であったミーシャと一緒にパーティーを組む事に。
- ミーシャ
紫色の髪と瞳の少女。職業は魔術師。授かったスキルは『四大を統べし者』。
グレイルと異なり、イオスの働きを評価しており、彼が追放されたと知ると後を追ってパーティーを組んだ。
- ニャンコロモチ
イオスが学生時代から飼っている猫。体毛の柄は黒と白のハチワレ。
狩りやダンジョンの時は安全の為に『シュレディンガーの猫』の力で袋の中で隠している。
しかし、周囲に透明な力場が展開されており、これによって攻撃と防御を補助できる事から戦闘要員となった。
- グレイル
三白眼が特徴な茶髪の少年。授かったスキルは『剣術』。
イオスとは幼馴染であったが、彼が『シュレディンガーの猫』を授かったことを知ると辛く当たることが多くなり、5年後ではイオスを追放した。
追放ものの定番悪役だが、それ以上に優越感に浸るために何かとイオスの名前を叫んだりコミカルな振る舞いが多く見られる。
- シュレディンガー
伝説に名を残す聖人。
『世界とは君たちが思うよりも曖昧だ。箱の中にいる猫が今も本当に存在するかどうか、それは箱を開けてみるまでは確定しない。有るとも、無いともね』
という言葉を残しており、それが『シュレディンガーの猫』の能力をそのまま表している。
モンスター
- ジャイアント・リザードマン
E層に出現したエリアボス。
通常のリザードマンよりも体格は大きく、巨大な棍棒を武器としている。
攻撃力は900、防御力は750とCランク相当の敵であり、イオス(とニャンコロモチ)と熾烈な戦いを繰り広げた。
- 穢れの王(かけら)
D層の隠し部屋に棺のような箱に封じられてあったが、グレイルによって解かれてしまった。
そもそも穢れの王自体が謎に包まれた存在である為、箱のふたには「ここに『穢れの王』のひとかけらを封印する。決して開けてはならない」と古代の文字で書かれているが、それが何を意味するのかも不明。
しかし、攻撃力は1100、防御力は850とBランクに匹敵する敵であり、イオス達にとってはかなりの驚異となった。
スキル
人間に与えられた特殊能力。十歳になると神から授けられるが、どのようなスキルが与えられるかは完全にランダムとなっている。希に既存のスキル体系に存在しない『ユニークスキル』というものが存在している。
また、職業としてのスキルもあるが、レベルアップすればスキルポイントを10獲得し、スキルポイントを消費することでスキルを取得する。
なお、スキルはツリー構造になっており、下位のスキルを取得しない限りは上位のスキルは取得できない。レベルアップ後、24時間以内は自由に取得できるが、超えてしまうと次のレベルアップまでは取得できない。
取得できるスキルは膨大であり、レベル99まで到達出来たとしても全てのスキルを取得する事も、覚えたスキルをポイントに戻す事も不可能である。
- シュレディンガーの猫
イオスが授かったユニークスキル。
当初は『閉鎖空間にある猫1匹の存在を曖昧にする』という効果であったが、覚醒した事で『ドロップ状態にあるアイテムの存在を曖昧にする』『レベルアップ時に取得できるスキルの存在を曖昧にする』と強力なものが付加されていく。
- 四大を統べし者
ミーシャが授かったスキル。
四大とは、その名の通り地水火風の4種類の魔術を指しており、4つの魔術を習得するのが解放する条件である。
用語
- 冒険者
本作では冒険者学校に入学して5年間の教育期間を満了後、冒険者になれるようだ。
冒険者のランクとレベルは以下のように分類されている。
Sランク(伝説) | Lv91-99/ 攻1900-2100 |
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Aランク(最上) | Lv71-90/ 攻1500-1900 |
Bランク(上級) | Lv51-70/ 攻1100-1500 |
Cランク(普通) | Lv31-50/ 攻 700-1100 |
Dランク(下級) | Lv21-30/ 攻 500- 700 |
Eランク(低級) | Lv11-20/ 攻 300- 500 |
Fランク(素人) | Lv10以下/攻 300以下 |
なお、攻撃力は『ランクの平均的な武器を持った戦士』であり、スキルは加味されていない。
ちなみにランクが上がれば冒険者ギルドからの手厚いサポート(馬車や宿の割引、売買時の手数料減免)が受けられる。
- モンスター
ダンジョンの内外を問わず『瘴気』が濃い場所に自然発生する習性を持つ。
倒されると死骸のみならず、持っていた装備や切り取った身体の一部でさえも消えてしまうが、魔石だけは残る。
ダンジョン奧にいるモンスターは品種も多くなる他、強化される。
- エリアボス
読んで字の如く、特定エリアのボスであるモンスター。
発生すれば、その空間は隣接空間から半透明のもやによって区切られてしまい、誰かがいるともやは透明の壁となって固形化して脱出できなくなる。
エリアボスを撃破することが唯一の脱出方法であるが、その強さはその領域にいる一般モンスターよりも段違いであり、一般モンスターに対する適正レベル帯のパーティーがこのエリアボスに挑んだら確実に全滅してしまう。
そういった事から冒険者ギルドでもこのエリアボスにはかなりの注意を払っており、発生が確認されれば周辺を通行止めにし、確実に勝てる高レベルの冒険者がこれの駆除にあたる。
同じ場所に一定周期で発生し、注意を払えば遭遇を回避できる為、冒険者ギルドはエリアボス発生の確率が高まれば冒険者達に警告を発する仕組みとなっている。
しかし周期が何かしらの理由で乱れたか、新規に出現したエリアボスである場合は防ぐことは叶わない。
- 魔石
モンスターを倒した時に採取できるアイテム。
この社会に必要不可欠な燃料であるので回収した魔石を売ることが出来るが、サイズによって価格が異なる。
モンスターを倒した時に出てくるアイテム。
魔石と異なり常に出るわけではないが、モンスターを魔石に変換したタイミングで出現する。
- 鉱石
中級以上のモンスター(並びにエリアボス)を撃破した時に出てくるアイテム。
武具の鋳造時に組み込む事で、通常よりも強力な『モンスターの名前を冠した装備』を産み出していく。
当然鉱石のドロップは低いが、高く売れる事ができる。
- リトリーバー
手の平サイズの矩形のデバイス。冒険者ギルドに登録すると支給される。
モンスターを撃破した時にドロップアイテムを回収するのに必須なアイテムである。
- 錬金の石
グレイゴーストを撃破することでドロップするアイテム。
研究機関で使うアイテムであり、それほど需要はないがそれ以上に供給がとても少ないために値段が高騰している。
その事もあってか、売却レートが10万ゴールドとなっているが、出現率が極めて少ない。
関連タグ
家の猫がポーションとってきた。:主人公が相棒である猫と冒険をする作品繋がり。
外部リンク
なろう系レビュアーとのトラブル
2022年3月20日に「リコちゃんの読書部屋」というyoutubeチャンネルに投稿されていた動画が、コミカライズを担当していた佐野マコトによって権利者削除された。
https://littlemaid.fun/archives/1500
これに対してなろう系アンチとして知られる一般サイコパスが、権利者削除する直前の発言として佐野マコトのツイートをリツイートで晒し上げ、それが削除されると保存しておいたスクショを公開して晒し者にした。
佐野マコトはSNS上から一時的に姿を消し、コミカライズは15話で終了となった。
関連性があるかは不明だが、原作であるWEB版も2022年3月31日に【3章完】と銘打たれた投稿を最後に更新が停止している。